先週行われた男子ツアーのダンロップ・スリクソン福島オープンは松山英樹の奮闘が大きく報道されたが、地域の活性化という意味でも成果があった。地域大会の「福島オープン」を母体として昨季からツアー競技に昇格。賞金総額5000万円を含め、総事業費は約1億5000万円と格安で運営が行われている。主催するダンロップスポーツ関係者は「この大会がモデルケースになって、男子ツアーの試合が増えて欲しい」と話した。

 大会は経費を削減し、地元に密着するために様々な取り組みを行っている。

地上波での全国ネットテレビ中継なし 日本では主催者がテレビ局に制作費を払って「放送してもらう」という形のため、地上波の場合は約1億円の経費がかかるという。全国放送はCSのみ、地上波中継は地元だけにして経費を抑えた。
ギャラリースタンドなし グランディ那須白河GCは18番グリーンがすり鉢状のため、遠くからでもホール全体が見渡せる。リゾートホテルが併設されているため、記者室や運営本部室など新たにテントを作る必要がないメリットもあった。
予選会システム 福島オープンの形式を踏襲して、県内各地で予選会を行って出場者を募る。今年は8会場で行われ、多くの地元選手が憧れのプロツアー出場を果たした。
ジュニア育成 開幕週の月曜日には昨年優勝者の小平智らがジュニアレッスンを開催。ジュニア大会の上位選手に参加資格が与えられるため、モチベーションの向上にもつながった。
復興応援 震災に対する風評被害の払拭を目指し、地元の食材を利用したイベントを開催。大会運営には地元業者を多く使って雇用の場を確保した。

 ダンロップスポーツではこれらの取り組みを冊子にして配布している。全国各地にはツアー競技昇格を目指している地域大会があり、ノウハウを伝授する目的もある。東北に元気を与えた今回のような試合が全国に広がれば、男子ツアーはもっと盛り上がるはずだ。

 

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 ◇岩崎 敦(いわさき・あつし)
1971年4月13日、千葉県生まれ。早大卒業後、94年に報知新聞社入社。内勤のレイアウト担当、サッカー担当などを経てゴルフ担当は2000~02年、07~10年、15年~の3回。マスターズなど米ツアーは20試合以上取材しているが、一度もタイガー・ウッズの優勝を見たことがない。

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