スピン量の多さは距離の伸びを妨げる。つまり、スピン量が多いと、どうしてもボールが吹き上がってしまい飛距離のロスを生む。適正なスピン量は2000~2200回転程度で、それ以上のスピンかかる大きな原因はクラブヘッドが上から入ることだ。Tさんの場合、縦の軌道はどうしても上からになってしまう。そこで、堀口さんは、再びTさんのスイング改造に乗り出した。

 NAKASHIMA GOLFスタジオによると、ここでは、プレーヤーのスイング(クセ)に合わせてクラブのフィッティングを行うのが基本。何故ならば、ヘタにスイングをいじってしまうと、それまで長年続けてきたゴルフ自体が変わってしまい、せっかくのクラブが台無しになるからだという。とはいえ、変な言い方だが、まだまだクセが固まっていないプレーヤーや、ほんの少し修正すれば良くなるのが目に見えているプレーヤーには、正しいスイングを教えるようにしている。その方が将来的なスコアアップにつながるし、ゴルフ自体も良くなるからだ。

 それでも、「良かれ」と思って、スイングを修正しても、すぐに元の振り方に戻って、結局、クラブが悪いから…と、道具のせいにしてしまう人が多いということだ。実際、クラブのフィッティングだけで、欠点を補えるプレーヤーは全体の40%程度だそうで、今回、堀口さんはTさんを後者、つまり、修正可能なゴルファーと判断。クセを見抜いてスイング改造に踏み切った。そして、修正されたスイングでのMAXの数字に挑戦させることにした。

 

4-1体重移動とは

 スピン過多となるのは、クラブがボールの上から入ってくるからで、堀口さんはTさんのスイングをじっくり観察し、あることに気がついた。これはアマチュアゴルファーの多くに見られる傾向で、体重移動が上手く出来ていなかったのだ。体重移動、体重移動を意識しすぎるあまり、スイングの軸が左サイドに移動してしまっていた。これでは、インパクトのポイントがずれてクラブが上から入ってしまう。体重移動と言うのは、想像以上に小さな動き。堀口さんは、そこを指摘した。

 

 「腰の回転は軸をキープしなくてはダメ。バックスイングでは右の股関節に体重を載せ、ダウンスイングでは逆の左股関節に体重を載せるようにする。さらに言えば、左ヒジはアドレスからインパクトまでずっと伸びていなくてはダメです」のアドバイスだ。

 本来の体重移動というのは、右股関節と左股関節の間で完了するもの。しかし、多くのアマチュアプレーヤーは左腰を左側に、つまり目標方向に突き出しながら左足に体重を載せる。いわゆるスエー。これでは、体半分ほど軸がぶれてしまう。ここを注意された。「左腰は左に突き出すのではなく、左腰が後ろに引かれる―というイメージです。左肩も同じ」と堀口さんは助言した。

 

4-2トップでより以上に左腕を伸ばそう

 そして、この動きを数回、繰り返したTさん。左腕をいっぱいに伸ばすのに苦しそうな表情を見せながらも、繰り返した。そして、その動きを会得したのか「打ちます!」と威勢のいい声を張り上げた。

 次の瞬間。これまで聞いたことの無いような鋭い音がレンジ内に響いた。パシーン!

 

NAKASHIMA GOLF ‹L“ü—pŽ†_‹L“ü4

 その当たりの良さに思わず数字が示されたディスプレーを振り返ると、どうだ。これまで最高だったミート率1.46(1.50が真芯)を上回る1.49の数字を弾き出したではないか…。さらに、ヘッドスピードも時速31.8m/sまで上がった。勿論、縦の軌道はボールの下から入り、横の軌道はスクエア。完璧なショットになった。

 この時使ったクラブは、グリップは太め。シャフトは43.5インチで40グラムの超軽量で中調子。ロフトも13度で、フェース角はスクエアなものだった。

 体重移動のポイントをつかんだTさん。腕を返す動作も徐々に熟達して、フォームが一段と良くなった。この状態でTさんに合ったクラブが調達できれば、万々歳だ。

JTカップ観戦バスツアー
報知広告案内
報知チャリティ情報
ページ上部へ戻る