2015年の男子プロゴルフの日本ツアーは、同年1月に結婚した10年賞金王・韓国の金庚泰(29)=新韓銀行=が最多5勝を挙げ、1億6598万1625円で5年ぶり2度目の賞金王に返り咲いた。年間通じて安定感抜群のプレーを続け、賞金ランク2位に6000万円以上の大差をつけ、年間表彰式でも最多6冠を獲得した。

 2年連続で試合数が増加し、18日時点で26試合を予定している16年シーズンは、大混戦が予想される。アジアンツアーとの共催のSMBCシンガポールオープンで、今月26日に早くも新シーズンは開幕。韓国男子2番手の世界ランク59位の金は、8月のリオデジャネイロ五輪出場や来季米ツアーへの本格参戦も視野に入れ、2年連続キングへのモチベーションは高い。対する日本勢は、30代を中心に賞金王を見据える実力者がそろう。

 その筆頭は今月、新選手会長に就任した宮里優作(35)=フリー=だ。ダンロップフェニックスで優勝するなど、昨季賞金ランクは自己最高の2位。昨秋以降の好調を維持するため、オフは作らず12月、1月も海外で試合に出続けており、自身初の「複数回優勝」を目指していく。

 昨季賞金ランク3位の池田勇太(30)=日清食品=も注目だ。3季務めた選手会長の重責から解き放たれ、目標に悲願の賞金王を掲げる。7年連続勝利を重ねてきた若大将は09年の日本プロ、14年の日本オープンを制しており、メジャーの日本タイトル3冠取りにも挑む。30代初年度を勇太らしく、ド派手に飾れるか。世界ランク84位で、同90位の宮里優とともに7月11日までの成績次第では、リオ五輪代表の可能性も残る。

 本間ゴルフと契約する37歳2人も燃えている。14年の賞金王・小田孔明(プレナス)は昨季、パットの不調に悩み、未勝利の賞金ランク10位に終わった。昨秋からダンベルトレーニングを始め、肉体改造。王座奪還へ向け、従来の武器だった飛距離を取り戻している。ツアー随一のパット巧者・谷原秀人(国際スポーツ振興協会)も、虎視たんたんと王座を伺う。

 日本男子ツアーの近年の特徴でもある、強い40代も黙ってない。昨年11月の三井住友VISA太平洋マスターズを制した片山晋呉(42)=イーグルポイントGC=は、世界ランク58位まで浮上。春先、ツアー史上6人目の通算30勝目を挙げられれば、8月のリオ五輪代表とともに8年ぶり6度目の戴冠(たいかん)も見えてくる。昨年6月、所属先のミズノオープンで29年ぶりのホスト優勝を飾った手嶋多一(47)も元気だ。マイペース調整で年齢と向き合うベテランは、現役最長でツアー歴代3位に並ぶ21年連続賞金シード入りを目指す。

 芹澤信雄(56)に師事する、高い技術と経験値を誇る百戦錬磨のベテラン2人も見逃せない。一昨年からの左肩痛で昨季、未勝利に終わった藤田寛之(46)=葛城GC=。賞金ランク31位で、日本シリーズ連続出場記録も10年で途絶えた。堅実なゴルフと実直な人柄で人気を博す、ツアー通算18勝のショートゲームの名手は、静かに雪辱の時を待っている。通算10勝の宮本勝昌(43)=ハートンホテル=も、昨季は好不調の波が大きく、未勝利に終わった。残り約2600万円と迫った、ツアー史上9人目の生涯獲得賞金10億円をシーズンの早い段階で突破できるか。

 

•Ÿ“‡ƒI[ƒvƒ“@ÅI“ú“ú–{ƒI[ƒvƒ“ƒSƒ‹ƒt‘IŽèŒ EÅI“ú

 米ツアーを主戦場にする松山英樹(23)=LEXUS=、石川遼(24)=カシオ=、岩田寛(34)=フリー=の3人からも目が離せない。世界ランク15位の松山は、日本ツアー5試合の出場義務試合数をこなすのが難しいと判断し、今季もツアーへの登録はせず。日本人初の海外メジャー制覇とリオ五輪出場を追い求めて過酷な連戦を強いられるため、11月のダンロップフェニックス(フェニックスCC)のみの参戦が予想される。一方、岩田は米ツアーで出場できる試合数に制限があり、日本ツアーと掛け持ちとなりそうだ。

 

ƒSƒ‹ƒt“ú–{ƒVƒŠ[ƒY@JTƒJƒbƒv@ÅI“ú

 石川は昨年、初のメジャー制覇となった12月の日本シリーズJTカップなど日本ツアー出場7戦で2勝。日本勢で唯一の複数回優勝者だ。「出たいと思う試合もある」と今季は春先の日本ツアーへの出場も検討しており、混戦模様となれば7年ぶり2度目の賞金王に返り咲く可能性もありそうだ。

 平成生まれ世代の台頭も著しい。13年の松山以来となる20代キング誕生の気配も漂う。昨年の日本オープン王者・小平智(26)=Admiral=は米ツアー参戦に向け、勝ち星を重ねて世界ランクを上げていきたいところ。昨季、未勝利ではツアー史上最高額の9864万2449円を稼いで賞金ランク4位に食い込んだ藤本佳則(26)=国際スポーツ振興協会=も、結婚後&パパ初優勝へ意気込む。

 15年に自己最高成績を残した、新世代のさらなる躍進も期待される。関西オープンで初優勝を飾った片岡大育(27)=Kochi黒潮CC=。さらに未勝利ながら賞金ランク22位、24位、29位で最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(報知新聞社主催)に初出場した永野竜太郎(27)=フリー=、今平周吾(23)=フリー=、稲森佑貴(21)=グリーンゴルフ練習場=の3人だ。序盤戦で勝って勢いに乗れれば、一気に賞金王争いに加わる爆発力も秘めている。

 

tyokusou_1

 ◇榎本 友一(えのもと・ともかず)
1976年7月26日、東京都生まれ。中大卒業後、サンケイスポーツ文化報道部を経て2003年に報知新聞社入社。箱根駅伝担当、北京五輪担当などを経て13年からゴルフ担当。男子ツアー初取材だった同年つるやオープンでは、尾崎将司のエージシュート&松山英樹のプロ初Vを目撃する強運男。

最新のカテゴリー記事

報知広告案内
報知チャリティ情報
ページ上部へ戻る