皆さん、こんにちは。
今回は「ゴルフと怪我」について、お話ししたいと思います。松山英樹選手も怪我で試合を棄権してしまう状態に陥るときがあります。ここに、良く言われている言葉があります。

「怪我をしないから一流である」
その言葉の意味を考えて見ましょう。

1.「怪我をしないから一流である」

その理由として、以下が挙げられます。

永く戦える
無駄が少ない
限界を知っていて、無理をしない
合理的なスイングである

対極として、「怪我をしてしまう」その理由として、以下が挙げられます。

棄権を強いられる
無駄が多い
限界以上、無理をしてしまう
非合理的なスイングである

でも、本当に怪我をする人は一流ではないと言い切れるでしょうか?
「怪我をしないから一流である」≠「松山英樹選手も怪我をする」
「怪我をしないから一流である」≠「松山英樹選手も怪我をする」=「アマチュアも怪我する」
怪我をするゴルファーこそ、さらに上達することが出来るというのが、実は隠された事実だと私は思います。

2.ゴルファーの怪我の部位とその原因?

首:インパクトの瞬間、頭を残しすぎると、左サイドに激痛が走ります。また、インパクトで右へ極端に倒れると右サイドを痛める場合があります。
肩:ダフリを嫌い、インパクトで急激に左肩を引き上げると痛めます。
肘:フェースのオープンtoクローズドを行い、さらに地面を強打すると左右の肘を痛めます。
手首:インパクト付近での右手の強烈な返しは、左手首に負担をかけます。また、極端なトウダウンも。
左手親指:ロングサムでのトップオブスイングでは、切り返しの際に、左手親指に過度の負担をかけます。
腰:下半身リードで、右へ倒れたインパクトでは左腰を痛めます。
股関節:バックスイングの際に、左膝を右に寄せた状態は、左サイドの股関節が閉じた状態と言えます。同時にスイング軸が右へ傾いた状態で、インパクト付近での左サイドの下半身リードからの高速回転運動は、閉じた左股関節に摩擦負担をかけます。本来なら、バックスイングの際に、左膝を外側に開き、スペースを作りながらのインパクトが最も摩擦が少ないと言えます。
膝:インパクト付近で、左腰が後ろに置いた椅子をどかすようなイメージでスイングした場合、左膝は過伸展状態となり、膝の過度のダメージを与えてしまいます。

部位と原因が判明し、ここを注意して改善できることができれば、スイングをもっと良い方向へ導くことができます。

怪我に苦しむゴルフから、怪我をしないゴルフとなり、さらにゲームを楽しむゴルフができるようになることが理想だと思います。

3.「怪我をしなければ、自分の限界を超えて行かなければ、一流とは言えない」

一回も故障や怪我をなしに、最初から無駄の少ない合理的なスイングへ辿り着くことはできない。そうだとしたら、多くの怪我の先に、動作の改善ポイントが存在し、無理や無駄のないスイングへと転換できる可能性があると言えます。

首:インパクト付近でルックアップを採用します。これにより、首痛を軽減できるばかりか、スムーズな回転から左への引っかけ防止、スイングスピード向上に役立ちます。
肩:正常な状態で痛みがなく、スイング中に痛みが生じる場合、その動作に問題があります。肩の内側(ローテータカフ)に痛みが走る場合は、深刻といえます。例えば、ボールを投げれば、肩に負担が来るように、高速でクラブを振る場合、肩や腕に負担がくることを避けられません。これらは、良い動きでも痛めてしまう部位であると言えます。他方一般的には、インパクトで地面をクラブが叩いてしまう場合、これを避けようと肩を上に引き上げようとします。右手の角度維持を取り入れ、肩の極端な上昇を回避していきましょう。
肘:クラブを腰の高さで構えた左右に動かした場合、バックスイングではクラブヘッドが右下へ下がり、フォローではクラブヘッドが左下へ下がるようでは、肘に負担がかかります。肘の開閉を少なくするには、クラブヘッドが水平に動くように注意しましょう。
手首:インパクトからフォロースルーまで、右手の角度維持を目指します。ボールを捕まえるために右手を返すのではなく、胸を地面に向けたまま、右腕が体を追い越していくように、腕を通過させます。その際に、右手の角度を維持することで、手首への負担を最小限にすることができます。
左手親指:ショートサムに握り、アリーコックを採用します。切り返しの段階での負担を軽減するには、トップで止める意識を持たずに、上げながら下ろす、インサイドへループさせるイメージを持つと良いでしょう。トップで止めて、ダウンで急激に加速するタイプの方に親指痛が多いようです。
腰:「ダウンスイングでは、左膝を左へ移動させながら、下半身リードを行う」という考えを実践しすぎた結果、右へ倒れたインパクトにより、左腰を痛めてしまうゴルファーが多いと言えます。これを避けるには、アドレス時に左サイドへ重心の55%を乗せ、両肩のラインは地面と平行に構えましょう。そしてインパクトでは左サイドが一直線となるように、膝を伸ばし、横への移動ではなく、縦への力を加えていきます。
股関節:バックスイングの際に左膝を外側に張り出します。右腰を60度後ろに回転させる動きは、左股関節の可動域を最大に広げる動きになります。ダウンスイング以降、開いた状態に入るイメージを持つことにより、摩擦を最小限に食い止めることができます。また、インパクトで左膝を伸ばすことで、屈曲した状態よりもスムーズに腰が回りやすく、股関節痛を和らげることができます。
膝:蝶番関節である膝は、後ろ側へ反り返った状態からの高速回転にダメージを受けやすいと言えます。同じ伸ばすなら、前に出した膝頭の上に、左腰を乗せていきます。例えるなら、低い階段を1段上がるように使用します。踏み込む時の膝の使い方に似ています。

4.つまり『上達とは、怪我を克服した回数で決まる!』

プロは、身体を鍛え、厳しい練習を行っていて、それでも怪我を避けることはできません。アマチュアも、限られた時間の中で、練習やラウンドを行い、怪我をしてしまうことがあるでしょう。そして、怪我をする部位はアマチュアもプロも変わりはありません。
上達に大切なのは、そこからの“気付き”です。
負担が来る状態から、負担が少ない状態への試行錯誤とその方向性は、合理的なスイングへの最短コースであると私は思います。
もし、怪我をした箇所が再度痛くならないとしたら、これほど嬉しいことはありません。なぜなら、痛みは消えてなくなり、同時にもっとも無駄のないスイングで良いゲームができるからです。

最後に一言、お伝えしたいのですが、「疲れたときはゆっくり打つに限る」という言葉があります。同様に「怪我をしたら、一旦立ち止まって、回復するまでゆっくりと過ごすに限る」という言葉も覚えておいてください。
無理をしてしまうと、手術をする事態になる可能性もあり、回復するまでに多くの時間を無駄にしてしまいます。
それでは、また。次回の内容にて、お逢いしましょう!

 

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◆小暮博則(こぐれ・ひろのり)
1972年11月27日生まれ。埼玉県出身。明治大学商学部商学科卒業。JGTO(日本ゴルフツアー機構)プロ。PGAティーチングプロ。2003年 JGTO ファイナルQT進出。2013年から東京慈恵会医科大学ゴルフ部コーチに就任している。就任後、同大学は2013年度全日本医科大学ゴルフ連盟秋季大会個人優勝、2014年度全日本医科大学ゴルフ連盟春季大会団体優勝を果たす。PFGA(パーフェクトゴルフアカデミー)のゴルフスクールを主宰し、赤坂(東京都)と小手指(埼玉県)にて展開している。 著書に『一生ブレないスイング理論 “左重心スイング理論”でゴルフの常識が変わる』(カンゼン)がある。

PFGA(パーフェクトゴルフアカデミー)ゴルフスクール
http://pfga.co.jp/

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