大会史上最年長優勝を飾った谷口は、ツアー仲間からウォーターシャワーで祝福される(カメラ・今西 淳)

 ◆男子プロゴルフツアー報知新聞社後援メジャー第1戦 日本プロ選手権 最終日(13日、千葉・房総CC房総ゴルフ場=7324ヤード、パー72)

 1打差2位から出た谷口徹(50)=フリー=が通算6アンダーで並んだ藤本佳則(28)=国際スポーツ振興協会=とのプレーオフ(PO)を2ホール目で制し、涙の通算20勝目を飾った。尾崎将司の49歳312日(96年日本シリーズ)を超えるメジャー最年長Vを達成し、5年シードを獲得。12年10月ブリヂストンオープン以来の5年7か月ぶりVに、勝てなかった時期の苦悩を明かしたベテランは、尾崎将のツアー最年長V(55歳241日)超えを目標に定めた。

 執念がにじみ出た3度目のガッツポーズだった。18番パー5で繰り返し行われたPO2ホール目のバーディーパット。先にパーとした藤本が見つめる中、5メートルを沈めた谷口は雄たけびを上げて拳を強く握った。「いやー、本当…」と語り出すと数秒間沈黙し、歓喜の涙があふれ出た。

 「スタート時は調子が悪くて、優勝できると思わなかった。自分でも奇跡だと思う」。12~16番は藤本を2打追う苦しい展開だった。雨が強まり「ツキもない」と頭をよぎったが、いずれも5メートルの17番パーパット、正規の18番バーディーパットを気合でねじ込み、20ホールの激闘を制した。

 12年10月の19勝目から5年半もの間、Vから遠ざかった。「勝てないと面白くない。やめた方が楽とも思った。やめるのは簡単だが、何も変わらない。出続けるしかない」。器具を使った筋トレに取り組んだ一昨年は「柔軟性がなくなって、うまくいかず」賞金ランク80位に低迷した。最近は自らの体重で負荷をかける地道なトレーニングで「いいスイングが戻ってきた」。時には、大好きな人気デュオ・コブクロのライブに出掛け、ゴルフでの嫌なことも忘れた。

 10、12年に続く大会3勝目は50歳92日でのメジャー最年長V。尾崎将司の49歳312日(96年日本シリーズ)を超えたが「ジャンボさんの足元にも及ばない。数字を超えただけ」と謙虚に語った。一方、弱気な発言が多い最近の若手プロには「トップ10で満足とかいうけど、優勝するためにここに来てるんやろって」と活を入れた。

 日本ツアーの最年長Vは02年全日空オープンで尾崎将が達成した55歳241日。5年シードを獲得したベテランは「超えられるように、これから頑張りたい。(25勝の)永久シードも半分、いいと思っていたけど(狙いたい)」。信念であるベストを尽くし、さらなる高みを見据えた。(岩原 正幸)

 ◆谷口 徹(たにぐち・とおる)1968年2月10日、奈良県生まれ。50歳。13歳からゴルフを始め、大阪・PL学園高では桑田真澄氏、清原和博氏と同級生。同大時代までは目立った活躍はなく、92年のプロ入り後も無名だった。98年三菱ギャランで初優勝。02年に4勝、07年に3勝を挙げて賞金王に。メジャーは日本オープン(04、07年)を含め5勝目。得意クラブはパター。169センチ、72キロ。家族は妻と2女。

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