公益社団法人日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングプロアワード受賞者のレッスンシリーズ。第2回は、14年度の功労賞を受賞した三觜喜一プロ(40)のレッスンを紹介します。16年にわたってジュニアを専門に指導してきた三觜プロは、発育途上のジュニアに対して、ボールを打つよりもあらゆるスポーツに通じる体作り、運動神経を磨くことに力を入れて指導してきました。故障しないスイング作りは大人にも参考になることばかりです。

教科書通りに背筋を伸ばしてアドレスする(上)と、腰を痛める危険性が高い。正しくは、背筋が緩やかなアーチを描く(下)ように構える

教科書通りに背筋を伸ばしてアドレスする(左)と、腰を痛める危険性が高い。正しくは、背筋が緩やかなアーチを描く(右)ように構える

 みなさんこんにちは。PGAティーチングプロの三觜喜一です。私は1999年からジュニア指導を専門に活動してきました。現在はジュニアと並行して、9人のプロゴルファーも指導しています。その経験をもとに、「ジュニア指導における生涯スポーツとしてのスイング作り」と題した指導方法を、PGAの2014年度ティーチングプロアワードで披露し、功労賞をいただきました。今回はその内容を中心に、スポーツ報知紙上で私のジュニア育成の考え方、指導方法を説明した

いと思います。

 私は小学校6年からゴルフを始めましたが、当時は根性論が全盛で、「10トントラック1杯分、ボールを打たないとうまくなれない」などと言われました。もちろん、とんでもない間違いですが、今でもこういった考え方は根強く残っています。そういった指導で体を壊したり、成長が止まってしまう子供が大勢います。私は「ゴルファー」である前に、「アスリート」を育成したいと考えています。そのため、私のジュニアスクールでは、クラブの扱い方やボールを打つことよりも、どんなスポーツでも通用するような体の使い方や、運動神経を磨くことを優先して指導しています。

 今回、ティーチングアワードに出るに当たり、一つの実験をしました。ゴルフを始めたいという小学校3年生の女の子と1年生の男の子に、事情を説明した上で、教え方を変えてみました。半年間ほど、男の子には何も教えずに好きなように球を打たせました。一方、女の子には球はまったく打たせず、毎日5分間程度、体の動かし方だけを教えました。半年後、初めてボールを打った女の子は見事なフォームでドライバーを飛ばしました。一方、毎日、打っていた男の子はただ、ボールにクラブをぶつけるだけのスイングになっていました。あまりにも違いすぎて、動画を見たアワードの審査員からは「男の子がかわいそうだね」と同情されました(もちろん、その後、男の子にもきちんと教えました)。

ジュニアのレッスンには定評がある三觜プロ

ジュニアのレッスンには定評がある三觜プロ

 私の教え方はPGAの教本からかけ離れています。例えば、アドレスです。今までは「背筋を伸ばせ」と教えられてきたはずです。結果として、腰を反るような立ち方になっていたと思いますが、私は「背中が緩やかなアーチを描くように」と指導しています。なぜなのか。来週からじっくり説明します。(取材、構成・鈴木 憲夫)

 ◆三觜 喜一(みつはし・よしかず)1974年12月29日、神奈川県藤沢市生まれ。40歳。東京ゴルフ専門学校卒。PGAティーチングプロA級。OTTO CITTA(オットチッタ)ゴルフラボ&ラウンジ(世田谷区船橋2の7の6、TEL03・6411・3434)でレッスンを担当。小田原市では16年にわたり、ジュニアの指導に当たっているほか、女子プロゴルファーの辻梨恵、植田希実子、和田みな子らも指導している。

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