ヨネックスから奇妙な形のウェッジが、4月上旬に発売される。「トライプリンシプル ウェッジ」と名付けられた新製品には、これまでの常識では考えられないような工夫がいっぱい。「シャンク、ざっくりを撲滅」と言ううたい文句は本物なのか。シニア記者が試してみた。

「トライプリンシプル ウェッジ」のバンスは、ヒール側が階段状に削られている

「トライプリンシプル ウェッジ」のバンスは、ヒール側が階段状に削られている

 大型のヘッドに控えめなスコアライン。いわくありげなマーク。何より意表をつくのがバンスで、ヒール寄りの半分はザックリと削り取られ、段差がついている。発案者があの「トライプリンシプル パター」の福岡大学スポーツ科学部・清水明教授と聞けば、クラブ通はなるほどと思うかもしれない。とにかく、変わっている。

 もちろん理由はある。ヒール側のスコアラインを消したのは、トウ側でヒットすることで、シャンクしにくくするため。トウが斜めなのは、開いて構えやすくするためだ。清水教授が調べたところによると、多くのプロは、アプローチやバンカーショットで、自然に開いて構えている。その角度、約10度。トウのラインを飛球線に平行に構えると、ちょうど10度、フェースが開く。そうしておいて、マークAからBへクラブを振ると、飛球線に対して20度、クラブがカットに入る。この、10度+20度が、アプローチ、バンカーの『黄金比率』なのだという。

ゴルフ解説

 東京国際空港ゴルフ倶楽部に持ち込んで試してみた。バンカーに入り、10度、開いて構える。20度の見当でカットに入れると、シュッとヘッドが抜けて、ボールはふわりと出た。

 通常のサンドウェッジは、張り出したバンスを砂にぶつけて爆発させる。いわゆるエクスプロージョンだが、バンカーの苦手な人は、このバンスをぶつける感覚が分からない人が多い。手前からと言われて、本当にダフッて出なかったり、ソールが地面にはじかれてトップしたり。それがこの「トライ―」だと、何も考えずにダフらせれば、ヘッドはダルマ落としのように球の下をくぐって、ボールは自然に上がる。

 芝の上でも試してみた。開いて構えても、リーディングエッジが浮かない。バンカーと同じ要領でヘッドを走らせると、ふわっと上がって、ピタリと止まる。「おお、プロみたいじゃないですか!」と、お世辞のうまい広告・山崎。ウフフ。もっと言って。

 バンスのないウェッジは別に珍しくはない。特に上級者は薄いウェッジを好む傾向にあるが、僕のレベルでは刺さりそうで怖い。ところがこのウェッジは、ちょっと厚めに入っても、ヘッドがスパッと抜けてくれる。うーん、不思議だ。

 ただ、フルショットや、ランニングはうまくいかなかった。開いて構えやすい構造が、スクエアだと逆に難しくしているのかもしれない。バンカーとロブ専用と割り切れば、間違いなく戦力になる。いよいよウェッジ4本かなあ。(鈴木 憲夫)

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