肩を後ろへ回すようにすると、「肩がはまる」(左)。はまったかどうかは、肩甲骨の下の筋肉が締まったかどうかで分かる(右)

肩を後ろへ回すようにすると、「肩がはまる」(左)。はまったかどうかは、肩甲骨の下の筋肉が締まったかどうかで分かる(右)

 前回、アドレスでは「背中が緩やかなアーチを描くように」指導していると紹介しました。これまでは「スイングの軸は背骨。なるべくまっすぐにしなさい」と教えられてきたはずです。背骨をまっすぐにしようとすると、腰を反るように突っ張り、結果的に膝も突っ張った構えになります。その構えで長時間、練習するとまず間違いなく腰を痛めます。ひどい時は腰椎分離症になります。スポーツ医学の世界では、後天性の分離症の大きな原因が、子供の頃のスポーツにあることは常識になってきました。継続的に負荷を掛け過ぎると、疲労骨折を起こすのです。実は子供の頃に腰椎を剥離、または亀裂骨折して、治らないまま大人になっている人は大勢います。成長期の子供のトレーニングには細心の注意が必要です。

 「背中が緩やかなアーチを描く」のは、骨盤と胸郭の向きを整えるためです。言い方を変えれば、胸と腰の前傾の角度をそろえるということです。そうすると腰のアングルが自然になり、腰椎への負担が減ります。野球選手の守備。テニスのレシーブ。他のどんなスポーツを思い浮かべていただいてもいいですが、動きを止めて構える時は、必ず背中が少し、丸くなっています。こういう姿勢の方が自然で、動きやすいからです。

 下半身は膝を少し曲げ、柔らかく立ちます。腰から背中は、今、説明したように、緩やかなアーチを描きます。そして、肩を入れて構えます。この「肩を入れる」のがポイントで、これも常識とは違っているかもしれません。今までは、腕は「両手でタオルを絞るように」と言われてきました。そうすると、両肘が外を向き、腕が浮いたようになります。そうではなく、腕は力瘤(ちからこぶ)が前(肘が下)を向き、下から胸筋を支えるようにします。肩甲骨を上から下へ回すようにすると、肩が入ります。我々はこの状態を「肩がはまった」と言いますが、肩がはまると肩甲骨の下の筋肉が硬く締まります。誰かに触ってもらって確認してみてください。太極拳で、両手で円を描くように構える動作も肩をはめるためです。肩がはまると体幹を使えるようになります。次回は、背中が緩やかなアーチを描くためのトレーニングを紹介します。(取材、構成・鈴木 憲夫)

mi_profile◆三觜 喜一(みつはし・よしかず)1974年12月29日、神奈川県藤沢市生まれ。40歳。東京ゴルフ専門学校卒。PGAティーチングプロA級。OTTO CITTA(オットチッタ)ゴルフラボ&ラウンジ(世田谷区船橋2の7の6、TEL03・6411・3434)でレッスンを担当。小田原市では16年にわたり、ジュニアの指導に当たっているほか、女子プロゴルファーの辻梨恵、植田希実子、和田みな子らも指導している。

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