◇米女子プロゴルフツアー メジャー最終戦 AIG全英女子オープン 最終日(3日、ウェールズ・ロイヤルポースコールGC=6748ヤード、パー72)
最終ラウンドが行われ、米ツアー本格参戦1年目の山下美夢有(みゆう、花王)が初優勝を挙げ、日本勢史上6人目のメジャー制覇を飾った。2位と3打差の単独首位で出て3バーディー、1ボギーの70をマークし、通算11アンダーで制した。
4番で4メートルを沈めて初バーディーを奪い、8番、9番で連続で伸ばして後続に3打差をつけて前半を折り返した。13番パー5で第1打をバンカーに入れたが、約5メートルのパットを沈めてパーセーブ。最終日に伸ばしたチャーリー・ハル(イングランド)に一時は1打差に迫られたが、最後は逃げ切った。
今大会の山下は第2日に単独首位に立った後、第3日に74とスコアを崩したものの、一度もトップを譲らず。優勝賞金142万5000ドル(約2億1300万円)を獲得した。
日本勢では4月のシェブロン選手権を制した西郷真央(島津製作所)に続く、史上6人目(7回目)のメジャー制覇。AIG全英女子オープンは19年の渋野日向子(サントリー)以来、2人目の優勝となった。
大阪府出身の山下は、大阪桐蔭高3年時の19年にプロテスト合格。21年に国内ツアー初優勝を飾り、22年、23年に2年連続で年間女王に輝いた。通算13勝の実績をひっさげ、今季は米ツアーに本格参戦。前週までトップ10入り6度と高い実力を見せた中、ついに念願の初勝利をメジャーでつかんだ。
◆山下 美夢有(やました・みゆう)2001年8月2日、大阪・寝屋川市生まれ。24歳。5歳から父の影響でゴルフを始める。大阪桐蔭高3年時の19年に全国高校ゴルフ選手権で優勝。同年11月のプロテストに合格し、21年4月のKKT杯バンテリンレディスで初優勝。昨年5月のワールドレディスサロンパスカップでメジャー初優勝。22年、23年に2年連続で年間女王に輝いた。国内ツアー通算13勝。25年から米ツアーに本格参戦。150センチ、52キロ。家族は両親と弟、妹。