松山、米3勝に王手!日本人最多へ油断も隙もなし


 ◆米男子プロゴルフツアー 世界選手権シリーズ HSBCチャンピオンズ第3日(29日、上海・余山国際GC、7260ヤード=パー72)

 松山英樹(24)=LEXUS=が4バーディー、ボギーなしの68で回り、通算17アンダーで単独首位を守った。米ツアーでは過去に2度、最終日を首位で迎えたがいずれもV逸。3度目の正直で日本勢初の世界選手権シリーズ制覇を狙う。昨年覇者のラッセル・ノックス(英国)が14アンダーで2位。谷原秀人(37)=国際スポーツ振興協会=は3オーバー46位。

 頂点に立つ選手にふさわしい一打だった。最終18番パー5、残り約250ヤードの第2打。松山はグリーン手前の池を恐れず、3ウッドを握った。豪快に振り抜きピン手前10メートルに2オン。2パットで楽々バーディーを奪い、大きな拍手に右手を上げて応えた。

 ショットが乱れても粘り強かった。2番パー5はグリーン手前ラフからの3打目を寄せてバーディー。4番パー3ではバンカーから約25ヤードの2打目を、30センチに寄せパーセーブ。「ショットは良くない」と言いながらもボギーなしでしのいだ。

 米ツアーで最終日を単独首位で迎えるのは3度目。しかし2位に1差をつけた14年5月のクラウンプラザ招待は10位。15年1月の現代自動車チャンピオンズでは2打差を守れず3位と、いずれも逃げ切りに失敗している。3打のリードがあっても気が緩む様子を見せず「3打差はあってないようなもの。ベストを尽くすことだけを考えて残りの時間を大事にしたい」と冷静に前を見据えた。

 18―19年シーズンまでのシード権が手に入る世界選手権シリーズに勝てば、日本人では初の快挙。米ツアー通算3勝目なら丸山茂樹(47)に並ぶ日本人最多タイ記録だ。「粘り強くできたらいい」。V逸のジンクスを破る“3度目の正直”で栄冠をつかみたい。

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