谷原、パット冴え7位浮上…賞金王より逆転V目指すだけ


 ◆男子プロゴルフツアー カシオワールドオープン第3日(26日、高知・Kochi黒潮CC=7315ヤード、パー72)

 29位から出た賞金ランク2位の谷原秀人(38)=国際スポーツ振興協会=が7バーディー、1ボギーの66で回り、通算7アンダーの7位に浮上した。今大会で単独11位以上なら、13アンダーで単独首位をキープした池田勇太(30)=日清食品=が優勝しても賞金王決定は最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(12月1日開幕・東京よみうりCC、報知新聞社主催)にもつれ込む。正岡竜二(33)=グランデュール=が1打差の2位。

 第1組スタートを“追い風”に変え、谷原が得意のグリーン上でさえを見せた。圧巻は14番だった。ピン左手前6メートルから強烈なスライスラインを沈めてバーディー。5、10、15番でも5メートル前後を沈めて伸ばし、パット巧者の実力を示した。「第1組でグリーンがきれいで読みやすかった。今日入らなきゃ終わりだと思っていたので」。今大会で池田の賞金王決定阻止条件となる11位を上回る7位へ浮上し、語気を強めた。

 前週はショートするパットが多く、今大会はマレット型のエースからスコッティキャメロンのピン型「CAMICO GSS」に変更。練習では使っていたが実戦初投入で「マレットは構えたところに戻すだけ。ピン型は振る強さで距離を出せる」と、ジャストタッチで沈む好パットを連発している。

 残り2戦。初の賞金王に向け472万円差で賞金ランク首位の池田を追う。今大会優勝で賞金王を決める可能性のある池田が単独首位に立ったことについては「関係ないです。自分のゴルフができるか。ただ優勝したいからやっているので」と意に介さず。終日雨予報の最終日も、6打差逆転Vだけを目指して黙々と全力を尽くす。(榎本 友一)

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