西山、チーム芹澤の初アベックVへ2位浮上!


通算4アンダーで首位と1打差の2位につけた西山ゆかり

 ◆女子プロゴルフツアー KKT杯バンテリンレディス第2日(15日、熊本・熊本空港CC、6452ヤード=パー72)

 4位で出た西山ゆかり(34)=アマダホールディングス=が4バーディー、唯一のボギーなしのベストスコア68で回り、通算4アンダーで首位と1打差の2位につけた。熊本出身の上田桃子(30)=かんぽ生命=が5アンダーで単独首位をキープ。

 西山が「チーム芹澤」初の同週アベックVに視線を移した。13番でグリーン脇のバンカーから5メートルに寄せてナイスパー。16番では20ヤードのチップインで伸ばすなど、アプローチが光った。ベストスコア68で1打差の2位。男子で藤田も2打差の2位につけていることを聞き「そうなんですか!? きのう(14日)の結果は見ていた。チームで頑張りたい」と気合をみなぎらせた。

 チーム芹澤による1月のハワイ合宿で、藤田や宮本勝昌らに「最終日の朝はどう迎えてますか?」と助言を求めた。2人合わせて28勝の大先輩に「その日一番いいプレーした人が勝つ。それを目指せばいい」と言葉をもらった。「気持ちをいかに勝つ思考に持っていけるか。勝利者になれるように」と心に誓った。過去にチーム芹澤で男女同時の優勝争いはない。15年8月以来の通算2勝目には兄弟子の言葉の体現がカギになる。

 大庭長人キャディー(55)は、地震被害の大きかった熊本・南阿蘇村出身。チーム芹澤の一員で昨年大会で初コンビを組む予定だったが地震で中止となった。自身はコース近くのホテルで、大庭さんは実家で被災。数日間を避難所で生活した大庭さんと初タッグが実現。西山が「頑張って恩返ししたい」と言うと、藤田のコーチをした経験もある大庭さんも「本人のやりやすいようにね。いい一日になれば」と強い絆をにじませた。

 15日は母方の祖母・佐百合さん(享年96)の命日。西山は1年前の前震後に地元の神奈川・藤沢市に帰ったが、最期をみとれなかった。「すごくかわいがってくれた。孫が頑張れば上(天国)で自慢できるかな」。最終日は多くの思いがこもったラウンドになる。(浜田 洋平)

 ◆チーム芹澤 1996年の日本マッチプレー選手権など通算5勝の芹澤信雄(57)=TSIグルーヴアンドスポーツ=の門下生。藤田が一番弟子で、男子は通算10勝の宮本勝昌(44)=ハートンホテル=、上井邦裕(34)=三好CC=ら、女子は通算1勝で昨季賞金ランク19位の木戸愛(27)=ゼンリン=らがいる。15年2月には神奈川・大箱根CC内にアカデミーを設立した。

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