◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 今季メジャー最終戦・日本シリーズJTカップ第2日(1日、東京・東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)
賞金ランク2位の宮里優作(37)=フリー=は首位タイで迎えた最終18番で4パットを喫し痛恨のダブルボギー。通算2アンダーで3打差8位と、首位との差も順位も初日のまま。2日目に18番でダボをたたきながら巻き返して優勝した13年大会と同様に、逆転優勝での賞金王を狙う。優勝戦線は大混戦。片山晋呉(44)=イーグルポイントGC=はスタート直前にパターが壊れるアクシデントがあったが68。通算3アンダーで6人が並ぶ2打差2位に浮上した。
18番グリーンに、観衆のため息と悲鳴がこだまのように響いた。優作は約10メートルのバーディーパットを約2メートルオーバーさせると、パーパットを1メートルオーバー。続くボギーパットも外して4パットのダボをたたいた。「論外です。グリーンに乗っているので、2パットでいかないといけない。全部、ラインが違った」。ガックリ肩を落とした。
18番の1打目を打った時点では、通算4アンダーで首位タイだった。終わってみれば3打差8位と、首位との差を縮められず。「4アンダーで上がれば(首位と)1打差ぐらいかなと思ったけど…。悔しいですね」と言葉を絞り出した。
賞金ランク2位で、同1位小平との差は約1700万円。逆転賞金王には優勝しかない。平均パット数は1・73で今季のツアーで部門別ランク1位だが、重圧を抱える中でのパットは想像以上に難しいのだろう。取材対応を終えると、練習グリーンへ直行。約30分、黙々とボールを転がした。
4パットは今季初で、7回目の出場となった今大会でも初の“屈辱”となった。ただ、選手会長として史上初となるキングは諦めない。13年大会2日目は、首位で迎えた18番で3パットを喫し痛恨のダボ。1打差2位に後退しながら、3日目に64、最終日は71で回って悲願のツアー初優勝を飾った。「ショットはそんなに悪くない。気持ちを切り替えて頑張ります」。4年ぶりの大会2勝目も強い気持ちでつかみ取る。(高橋 宏磁)