宮里藍さん「無職楽しんでます」…引退後初公の場に報道陣100人


ファンの前でティーショットを披露した宮里藍さん(カメラ・生澤 英里香)

 9月の米メジャー、エビアン選手権で現役を引退した宮里藍さん(32)=サントリー=が7日、千葉・レークウッド総成CCで行われた「ブリヂストンゴルフファンフェスタ2017」に参加。引退後は初めて公の場に姿を見せた。

 日米通算24勝の国民的ヒロインを追いかけ、約100人もの報道陣が詰めかけた。9ホールのプロアマ戦やパーティーに参加し「まだエビアンが昨日のことのように感じています。こうしてファンの方々と触れ合えて、これだけ多くの応援があって頑張れたんだなと感じました」と感謝した。

 現在は地元・沖縄や都内などで大半の時間を過ごす。4歳でゴルフを始めて以降、初めてクラブを握らない生活を送っており「練習しなくていいのが一番大きな違い。何もしない時間がすごく新鮮。無職を今は楽しんでいる感じです」と、少しふっくらしたほおを緩めた。引退後は1ラウンドしただけで、今後については「まだ何も決まっていない」という。

 来年以降は「スポンサーさんに支えてもらってきたので、何か一緒にできたら。スポンサーさんへの恩返しを重点的にやりたい」と青写真も口にした。所属など多くの契約先は来年以降も継続支援を約束しており、ゴルフを通じた“恩返しイベント”の実施が予想される。

 ゴルフ五輪競技対策本部が正式要請の方針を決めた20年東京五輪の女子代表コーチ就任については「自分の中ではコーチとしてのスキルは全くないので、東京までの間にそれが培えるかはすごく難しいと思います。そういうお話をいただけるのであれば光栄だとは思いますが、慎重に考えたい」と話すにとどめた。もう少しだけ「無職」を満喫して、進むべき道を模索していく。(榎本 友一)

 ◆藍さんに聞く  ―イベントに同席した倉本昌弘強化委員長と東京五輪についての話は。  「今日はそういう場ではないですし、まだ正式なお話をいただいていないので。そういう話はないですね」  ―女子ゴルフ界における若手の台頭に関して。  「すごくいいと思います。今年は畑岡奈紗ちゃんの活躍もすごかったですし、米ツアーで苦労していた姿も見ていたので。それを乗り越えた時に自信になりますし、これからに期待しています」  ―若手へのエールを。  「女子もパワーゲームになりつつある。その中で個性を出していくことが大事。私の場合はショートゲームでしたけど。どんどん自分らしさ、色を出してほしいです」  ―エビアン後の過ごし方は。  「時間に追われることもないですし、やりたいことをやっている。練習したいな、とはならないから自分の中では良いタイミングで終われたんだなと実感しています」

 ◆優作のマスターズ出場熱望

 藍さんは世界ランク58位の次兄・優作(37)のマスターズ初出場に期待を込めた。年末か、3月末の世界ランク50位以内で出場権が得られるが「今はとても流れがいいので」と夢舞台行きを待望。「4勝のうち2つがメジャー。すごく強かった」と、最終戦の日本シリーズJTカップなど今季4勝で初の選手会長での賞金王をたたえた。トークショーでは長兄・聖志(40)とも共演。パーティーでは花束や参加プロ28選手の寄せ書きなどが贈られた。

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