松山英樹、名物18番で痛恨トリプル…ぼう然4オーバー「残念ですね」


 ◆米男子プロゴルフツアーメジャー第3戦第147回全英オープン第2日(20日、英国・カーヌスティゴルフリンクス=7402ヤード、パー71)

 【カーヌスティ(英国)20日=榎本友一】第2ラウンド(R)が始まり、メジャー14勝のタイガー・ウッズ(42)=米国=とメジャー初の同組対決に臨んだ松山英樹(26)=LEXUS=は110位で出て1イーグル、2バーディー、1ボギー、1トリプルボギーの71で回り、通算4オーバーでホールアウト。14番で大会初のイーグルを奪ったが、18番でOBから痛恨のトリプルボギーで予選通過圏外でホールアウトした。3年ぶり出場のウッズは、イーブンパーで決勝ラウンドに進んだ。

 復調の兆しを見せた日本のエースが、名物の最終ホールで沈んだ。3つ伸ばして予選通過圏内で迎えた最終18番。左ラフからアイアンでの松山の第2打は、左の観客席付近へ飛び込みOB。打ち直しの第4打はグリーン左約20メートルへ。パターでの寄せは3メートルショートし、次も左を抜けた。5オン2パットのトリプルボギー。「バンデベルデの悲劇」をほうふつとさせるトリプルで、ぼう然と立ちつくした。

 「(18番第2打は)いいライでした。問題ないと思ったんですけど、前の土手に当たったんじゃないかと思う。ショットは安定していたのに、結果につなげられなくて残念ですね」

 第2Rは雨に見舞われた。アイアンショットが好調でチャンスを量産したが、前半はグリーン上で何度も首をかしげた。5番で50センチにつけてバーディー先行。だが6番で3メートル、8番で5メートルのバーディーパットがカップに蹴られた。それでも、513ヤードの14番パー5で意地を見せた。理想的なショットを2つ続け、ピン右上7メートルへ2オンに成功すると、パットを強めにねじ込んだ。大会初、4大メジャー全大会でのイーグル奪取に右手を突き出し、笑顔がこぼれた。

 第1Rは運に見放された。象徴的だったのは10番の第1打。3ウッドでの会心の当たりは強烈な追い風に乗り、フェアウェーを転がって407ヤード先の小川へ消えてボギー。「いいショットだったのでショックでしたね」。ウッズとメジャー初の同組で、1番では約100人もの報道陣がコース内で松山組を追った。「いいところで回らせてもらっているけど、なかなかいいところがなかった」。メジャー自己最悪の110位発進。憧れのウッズとの夢舞台初対決は苦い思い出となった。

 ◆バンデベルデの悲劇 99年大会の最終日、18番パー4。3打リードのバンデベルデはダブルボギーでもフランス人として92年ぶりの優勝だったが、第2打をブッシュ、第3打は川に入れた。一度は靴を脱いで打とうとしたが、諦めドロップ。第5打もバンカーにつかまり6オン1パットのトリプルボギーでローリー、ジャスティン・レナード(米国)とプレーオフ(PO)へ。4ホールのPOはローリーが制し、バンデベルデは悲劇の主人公として優勝者よりも有名になった。

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