女子プロゴルフツアーのメジャー第3戦、日本女子オープンは27日から4日間、千葉CC野田Cで行われる。25日は予選ラウンドの組み合わせが発表され、1968年の第1回大会から4連覇した樋口久子以来、史上2人目となる3連覇を狙う畑岡奈紗(19)=森ビル=は、今季プロツアーに5回出場中3回トップ10入りの美少女アマチュアの安田祐香(17)=兵庫・滝川第二高3年=、2011年全米女子オープン優勝の柳簫然(ユ・ソヨン、28)=韓国=と同組となった。
この日、行われたプロアマ戦は大雨のため、途中で中止されたが、慣例として第1組でスタートする前年覇者の畑岡は18ホールを回り切った。「ぎりぎり、全部、回れました」と笑顔を見せた。
16年はアマチュアとして初めて日本女子オープンを制した。プロとして臨んだ昨年は大会史上最少ストロークとなる20アンダーで、2位に8打差の圧勝で連覇を果たした。日本女子ゴルフ最高峰のトーナメントを得意とする畑岡は大会史上2人目の3連覇の期待がかかる。「あまり調子が良くないので、自分自身に期待しすぎないようにします」。1977年全米女子プロ選手権優勝、2003年に世界ゴルフ殿堂入りを果たした“レジェンド”樋口久子以来の偉業に向けて、畑岡は自然体を強調した。
予選の2ラウンドは、好選手と回る。
柳簫然は2011年に世界メジャーの全米女子オープンで米女子ツアー初優勝を飾った実力者。今季の米女子ツアー賞金ランクで畑岡は6位と好位置につけるが、柳はそれを上回る4位。6月の世界メジャー、全米女子プロ選手権ではともに3人によるプレーオフに進出。韓国のパク・ソンヒョン(25)に優勝を譲ったが、世界のトップレベルで競い合った。「今季、ソヨンさんとは何度も回っています」と畑岡はうれしそうに話した。
もうひとりの同組選手の安田は注目NO1のアマチュアゴルファー。7月の大東建託・いい部屋ネットレディス3位など、今季、プロツアー5試合参戦し、3回でトップ10入りを果たしている。昨季から合わせてプロトーナメント8戦で予選落ちなしという安定感を誇る。「(アマ時代の)ナショナルチームでは入れ違いだったので、接点はありませんが、もちろん、名前は知っています。年下の選手が頑張っていると、私も頑張らないと、という気持ちになります」と畑岡は初めての同組を歓迎した。
前戦の世界メジャー、エビアン選手権(13~16日)では第1日に4位と好スタートを切ったが、第2日以降は伸び悩み、16位。18日に帰国した後は、茨城県内の実家で静養に務めながら、ホームコースの宍戸ヒルズCCで練習。24日に今大会のコースに入った。舞台となる千葉CC野田Cの攻略に向けて徐々にイメージをつくっている。「ジュニア時代に回ったことがありますが、その後、2グリーンから1グリーンに変わって、グリーンが大きくなった。アンジュレーション(起伏)も大きいのでグリーン上がポイントになると思います。いい位置から第2打を打つことが大事」と冷静に話した。
「エビアンに行く前にも練習ラウンドをしました」と明かす。戦う準備は整いつつある。「自分自身に期待しすぎない」と話すが、3連覇の期待は、やはり、大きい。