風邪気味の石川遼はウッズに感動 松山に刺激で再起を目指す


26日、男子プロゴルフツアーのトップ杯東海クラシックのプロアマ戦でプレーした石川遼

26日、男子プロゴルフツアーのトップ杯東海クラシックのプロアマ戦でプレーした石川遼

  ◆男子プロゴルフツアートップ杯東海クラシック開幕前日(26日、愛知・三好CC西C=7330ヤード、パー72)

 2009年大会覇者の石川遼選手会長(27)=カシオ=は曇天の下、プロアマ戦で最終調整した。前週から風邪をひき、熱と咳に悩まされてきたが「今は元気です。(ゴルフへの影響は)ないです」と前向きに話した。とはいえ、8月末に7位に入ったRIZAP・KBCオーガスタで熱中症を発症し、9月にはウイルス性腸炎も発症。体重は2キロ落ちて「感覚が研ぎ澄まされていくまではまだ時間がかかるかな。いつも手の平が硬いのですが、10日間以上クラブを握っていないとどんどん、何の仕事をしているのかわからないようなぐらいの感覚で。10日休んだら、戻るまでに1か月はかかるかなと思っています」と胸の内も吐露した。

 それでも、昨年まで5年間参戦した米ツアーでモチベーションの上がる出来事があった。ツアー選手権で憧れのタイガー・ウッズ(42)=米国=が5季ぶりの優勝。テレビを録画してじっくりと見て「力に頼らずにスイングしているという、新しいタイガーという見方もできると思いました。アイアンとパットに関しては世界一かなと思っています。いかに自分との戦いに勝つか。結果とかスコアとかが良くなるのは周りうんぬんではないと思う。想像をはるかに超えるような厳しい練習やトレーニング、強いメンタルというところ。それしかない。最後はそこに頼るしかないと思いましたね」と心底感動したという。

 一方で、同学年の松山英樹(26)=LEXUS=が、世界で3人しかいない5年連続でのプレーオフシリーズ最終戦進出を果たした。「ドライバーやアイアンはトップクラス。僕の中では、英樹への尊敬はタイガーの優勝の感動を上回る。僕は米ツアーにしがみついていただけで、ツアー選手権にも出たことはない。英樹の凄さに圧倒されましたね。どれだけ離されてしまったんだろうか、という気持ちを隠しきれないです。自分がこのレベルに行くにはどうしたらいいか、ということを考えるのがすごく楽しいことでもあるので。自分は自分のゴルフでそのレベルまでいきたいなと思いました」と刺激を受けまくった。

 さらに、所属するマネジメント会社ケーアイ企画が、福島・棚倉田舎倶楽部の経営権を取得。今後、改修予定のコースの監修に携わる予定という。6月のダンロップ・スリクソン福島オープンの前夜祭で、福島のゴルフ場の関係者と懇親。その中で福島のゴルフ人口やゴルフ場が減っていることを知った。さらに「福島のジュニアを育てて欲しい」と懇願されたという。「県をあげてゴルフを応援したいという熱気を感じた。自分が頑張って、色んなゴルファーが集まる場所にしたい。僕もオフに棚倉で練習したいと思う。アメリカに行ってからゴルフ場、コースへの興味が出てきた。アメリカのように、ティーグラウンドの数と距離を増やしたい。とにかくゴルファーを増やしたい。元々、棚倉さんはジュニアクリニックなど、ジュニアへの支援を積極的に行ってきた。僕もプレーした時にわくわくしたし、すごく小さいがゴルフと深い関係がある町。ゴルフを身近に感じて欲しい」と、経緯や今後の展望などを報道陣の前で熱っぽく説明した。

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