◆女子プロゴルフツアー Tポイント×ENEOS第2日(23日、大阪・茨木国際GC)
昨夏のプロテストに合格した新人の稲見萌寧(もね、19)=都築電気=が5バーディー、1ボギーでベストスコアの67。通算3アンダーで14位から首位と2打差の5位に浮上した。ゴルフを始めてから10年間、1日10時間練習を欠かさない努力家は、日本人歴代3位となるプロ転向後5戦目の初優勝を狙う。69の申ジエ(韓国)が5アンダーで首位。
得意のショットを武器に、稲見がリーダーズボードを駆け上がった。9番パー5、残り90ヤードからピッチングウェッジの第3打を1メートルにつけて波に乗ると、11番まで3連続バーディー。67で2打差5位と優勝争いに絡み「冷静な判断ができていたので結果につながった」と落ち着いて語った。
昨年7月のプロテストに一発合格したが、サードQT(予選会)で敗退し、今季の出場権を持たない。最大8試合出場できる主催者推薦で2週連続出場(前週は予選落ち)し「チャンスをモノにしないといけない。絶対にリランキング(6月末の出場優先順位見直し)に入ろうと取り組んだ」。元々はドローが持ち球だったが、オフにフェードに変えて「第2打のスピン量が増えた」とグリーンで球を止められるようになった。
小学4年で父・了(とおる)さん(40)に連れられて練習場に行くと、7アイアンで一度も空振りをしなかった。「センスがあるからやってみな」と父に背中を押されてから10年間、試合以外では1日10時間の猛練習を続けている。「好きなのもあるし、習慣なので」。宮里藍らの4戦目に続き、日本人歴代3位となるプロ5戦目での優勝へ「毎試合優勝を目指すくらいの勢いで頑張る」と力を込めた。(岩原 正幸)