女子プロゴルフツアーのミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン(報知新聞社後援)は27日から3日間、宮城・利府GCで行われる。初日の組み合わせが25日に発表され、AIG全英女子オープン覇者で、前週優勝の世界ランク11位、渋野日向子(20)=RSK山陽放送=と、2017年大会覇者で、優勝した2週前以来の出場となる同6位の畑岡奈紗(20)=森ビル=が同組となった。同組はプロでは初で、ともに2連勝を狙う。現在の日本勢世界ランク上位2人の激突は、大フィーバーを巻き起こしそうだ。
ついにファン待望の組み合わせが実現した。世界ランク日本勢トップ2の畑岡と渋野がプロで初めて同組で回ることが決まった。渋野はこの日、10番から9ホールのラウンドとパット練習で調整。「本当に楽しみです。奈紗ちゃんは何勝もしているので、すごい勉強になると思う。たくさん吸収したい」と目を輝かせた。
“黄金世代”と呼ばれる1998年度生まれの両選手。実はプロ転向前には直接対決があり、約7年ぶりの同組だ。中学2年時に全国中学校選手権で回り「(スコアが良かったのは)奈紗ちゃんですよ。私は80台ばっかりだったから」と当時を思い出しながら渋野は豪快に笑った。
全英後、渋野が出場する試合では、“シブコ渋滞”が発生するなど、来場者数は過去最多を更新してきた。今大会も、2週前の日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯で日米通算7勝目を挙げた畑岡と、前週のデサント東海クラシックで同4勝目の渋野という絶好調2人に加え、昨年覇者で宮城・東北高出身の大江香織が同組。初日から大勢の観客が訪れることが確実だ。
ギャラリー数の過去最高は3日間合計で1990年の2万5616人。初日の最多は東日本大震災後に行われた2011年大会の6119人。今回は、それ以上の来場者が予想され、主催者はギャラリーバスの増便や会場内仮設トイレの増設など、特別態勢を敷く準備を進めている。
東京五輪選出圏内となる日本勢世界ランク1、2番手の両選手にとって、負けられない戦い。畑岡が優勝した2週前、渋野は17差をつけられる完敗で「スコアがポンコツ(出来は)40点」と悔しがっていた。これまで同じ大会に出場した場合、どちらかが優勝しており、畑岡の3勝1敗。自身初の2週連続Vを狙う渋野は「気を引き締めていきたい」。同い年のライバルと競い合い、さらなる高みへと駆け上がる。(宮下 京香)