女子プロゴルフの富士通レディースは18日から3日間、千葉・東急セブンハンドレッドC西コース(6675ヤード、パー72)で行われる。12、18年覇者でツアー通算13勝の成田美寿々(27)=オンワードHD=は17日、プロアマ戦で調整。コースがあり、地元でもある千葉は9月の台風15号と今月12日の台風19号の影響で大きな被害を受けた。「ディフェンディングというのもあるし、台風のこともあったので、絶対に頑張りたい気持ちがすごく強いです」と語った。今大会の獲得賞金は被災地に向けて、全額寄付することも明かした。
9月の台風15号の影響で千葉・市原市内にある実家は2日間停電した。台風19号が接近した12日朝には、複数の民家が倒壊し、竜巻と見られる突風が市原市内を襲った。16日、実家近くの被害状況を見に行くと「本当に怖い。(家屋も)ぐちゃぐちゃでした。(近所では)サッカーゴールとかも飛んだみたいで」。見慣れた景色は一変しており、ショックを隠せなかった。
前週のスタンレーレディス(静岡・東名CC)の開幕前に開かれた、選手会にあたるプレーヤーズ委員会で話し合いが行われ、「千葉へ届け」の文字を入れた缶バッジを400個製作。文字は成田の手で書かれた。出場選手は、今大会から11月の伊藤園レディス(千葉・グレートアイランドC)までウェアなどに着用する。「被害が大きかったので千葉に向けて作ったけど、今回の台風で他にも色々なところで大変な思いをしている方がいるので、みんなで力を合わせて被災地に、力を届けたいという思いがすごくあります」と思いを込めた。
第1ラウンド(18日)は1998年度生まれの黄金世代で、今季1勝の小祝さくら(21)=ニトリ=、アマチュアの西村優菜(19)=大阪・大商大高卒=と同組。午前10時に1番からスタートする。「千葉の皆さんの前でいいボールを打って、いいバーディーを取りたい」と成田。思いを込めたプレーで被災地に勇気を届ける。