◆男子プロゴルフツアー メジャー第3戦 日本オープン 最終日(20日、福岡・古賀GC=6817ヤード、パー71)
男子ツアーの会場内でも、アマ日本代表の古江彩佳(19)=滝川二高卒=の女子ツアー、富士通レディースでの史上7人目のアマチュア優勝を祝福する声が相次いだ。
日本ゴルフ協会(JGA)の山中博史専務理事(56)は、古江の優勝に安どの笑みを浮かべた。6月の日本女子アマチュア選手権最終日に、専務理事が運転するカートが優勝争い中の古江の3ウッドを破損。動揺した古江は同大会で5位に終わり、同専務が謝罪するなどの騒動に発展していた。
この日、山中専務理事は古江の優勝を伝え聞くと「ガース・ジョーンズヘッドコーチの指導の成果が出ていますね。古江さんは、アマチュアとしてプロのツアーで優勝する技術も精神力も素晴らしいと思います。ああいうことがあったので、心から敬意を表したい。私としてはありがとう、という気持ちです」などと安どしながら祝福の言葉を口にした。古江がプロ転向を表明したことを受け「プロでも本当に頑張ってほしいですね」とエールを送った。
アマ日本代表のガース・ジョーンズヘッドコーチ(48)は、日本ゴルフ協会を通じて以下のコメントを発表した。「古江選手は、この直近の1年間で会うたびに実力を高めてきていた。当初会った時から才能がある選手なので、この優勝に驚きはない。プロテストを目前にこのような結果を出せるのは、その実力を示しており、プレッシャーの中でも高いパフォーマンスを出せることを証明したと思う。強みは、ボールを打つのが上手く、ショットの精度が高い。体が強く、畑岡奈紗選手と体のタイプが似ている。体と技術だけでは無く、心理的な成熟も世界基準に近づいてきている。感情の浮き沈みが少なく、スコアにかかわらず、やらなくてはいけないことをしっかり理解して行動できる選手だと思う。日本ツアーの中にいる選手とひけを取らない実力を持っている。古江選手の同世代は、競技力が高く、素晴らしい才能を持っている。既に国際舞台でアマチュアとして通用することを証明している。この世代の選手たちが全員プロテストに合格することを願っている」
また、日本オープンの最終ラウンドを5バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの71で回り、通算9オーバーの23位でローアマチュアを獲得した桂川有人(日大3年)もアマ日本代表の快挙を喜んだ。「古江さんの優勝はすごいですね。女子は若いうちからどんどん出てきて、ツアーで活躍している。僕たち男子も頑張らないと、という気持ちは強いですね」と刺激を受けた様子だった。