日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は13日、ツアー第19戦のニッポンハムレディス(7月9~12日)を新型コロナウイルス感染拡大により中止すると発表した。今季は開幕戦から16戦目までと7月の2戦が中止となり、全37試合中、半分近くの18試合が消滅した。開幕の見通しは立たず、JLPGAがシード権の来季持ち越しなどを含めた特別措置の検討に乗り出していることも分かった。
今季ツアーは18試合が中止となり、残り19試合となった。コロナ禍により、半数近くが消滅した前代未聞の状況で、選手が保有するシード権などのツアー出場権はどうなるのか―。JLPGAでは慎重に議論を重ねているという。
JLPGAは今月、選手側に対し「17大会開催できれば、従来通りの規定で来年度のシード選手、前半戦出場者を決定する」旨を文書で通達した。LPGA関係者によれば、17大会には日本ゴルフ協会の競技である日本女子オープン、出場人数が限られるTOTOジャパンクラシック、LPGAツアー選手権リコー杯の3大会は含まないという。実質“残り16大会”となり、文書に入っている「17大会を下回った場合、引き続き検討を重ねる」に該当する。
同関係者は「権利の保障と、出場権の付与のバランスをどのように考えるか」と、規定見直しのポイントを指摘した。文書にも「今季の出場資格を持つ選手にとって、できるだけ理にかなうように鋭意検討中」と、既に権利を持つ選手に不利がないよう最善を尽くすとしている。
再開までには新たな規定を定めて選手に示す必要があるが、ツアーの開始時期も読めない状況だ。仮に、当初の予定を大幅に下回る試合数で競技が開催された場合、その中で賞金女王を決めるのか、など問題は山積している。
◆ツアー出場権 シード権は前年度の賞金ランク50位までの選手、前年度のツアー優勝者に与えられる。メジャー優勝者、賞金女王は3年シードを獲得。30勝以上の6人は永久シード。18年にメジャー3勝した申ジエは7年シード(19~25年)を有する。前年度の賞金ランク51~55位、前年度の下部ツアー賞金ランク2位までに前半戦出場権が付与され、QTランク上位者も出場できる。さらに、主催者推薦などがある。