男子プロゴルフツアーのフジサンケイクラシックは3日から4日間、山梨・富士桜CC(7566ヤード、パー71)で行われる。1月以来の今季ツアー2戦目で、国内初戦となる大会を前に1日、時松隆光選手会長(26)=筑紫ケ丘GC=がリモートでの公式会見に出席した。
1月のSMBCシンガポールオープン以来の今季ツアー2戦目。「このコロナ禍の中、開催して頂けることを感謝しております。プロにとって職場を頂けることはありがたいことですし、そこは感謝しかない。選手にとっては待ちに待った国内開幕ですので。無観客開催ですが、テレビの前で応援して頂けたら」と、今季就任した選手会長は頭を下げた。
最大の懸案だった外国人賞金シード選手の入国制限が8月5日から緩和されたことを受け、待望のツアー再開へと舵が切られた。とはいえ、日本へ入国後はまだ2週間の隔離が必要となる。さらに、今大会後のツアー次戦が10月半ばまで無いこともあり、外国人シード選手の今大会出場はゼロとなった。時松は「まだ入国の緩和ができていない。前後2週間の待機(隔離)があって、なかなか参加できないんだと理解しています」と話した。さらに「選手会としても、(開催意向の)主催者さんのお気持ちを無駄にしてはいけない、という難しい決断でした。池田勇太副会長が、西村(康稔・新型コロナウイルス感染症対策担当)大臣と、なるべく早くスポーツ選手の緩和をできないか、という話をして下さっています」と舞台裏を明かした。
この日朝、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、米男子ツアーのZOZOチャンピオンシップが、千葉・習志野CCから米カリフォルニア州サウザンドオークスのシャーウッドCCへの開催地変更を発表した。「複雑な気持ちです。(日本初開催だった)去年はギャラリーも凄かったですし、やっぱり日本でまたやって頂きたい気持ちはあったんですけど、(新型)コロナもありますし、仕方ない。中止ではなく、やって頂けるということですので」と胸の内を口にした。
同大会には日本ツアーメンバーが昨年は78人中13人出場した。今年は日本ツアーへの賞金加算外競技となった。それでも、選考方法は未確定だが、日本ツアーメンバーの出場枠は今年もあるという。「日本にはまだ(帰国時に)2週間の隔離があるので」と、出場する日本選手に課される難しい判断も指摘した。
フジサンケイクラシックの予選ラウンド2日間の組み合わせも1日、発表された。時松はツアー通算21勝の池田勇太(34)=フリー=、18年大会覇者の星野陸也(24)=フリー=と同じ組に入った。3日の第1ラウンドは午前8時5分に10番からスタート。4日の第2ラウンドは午後12時5分に出る。
「グリーンが速いのでどれだけ対応できるか。調子は悪くない状態ですが、(全長7500ヤードを越える)モンスターコースですので1打、1打、自分のプレーが出来ないとなかなか太刀打ちできないかなと思っています」と苦笑い。「僕のプレースタイルは飛ばないけど、曲がらないのがウリ。粘り強くボギーを打たずにパーで切り抜けられれば」。富士の麓で、の国内初戦の幕開けを心待ちにしていた。