渋野日向子、今季初予選突破も後半失速「こんなポンコツなゴルフをしないように」


 ◆米女子プロゴルフツアー メジャー第2戦 ANAインスピレーション第2日(11日、米カリフォルニア州ミッションヒルズCC)

 昨年のAIG全英女子オープン覇者・渋野日向子(21)=サントリー=が4差19位で出て3バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの75で回り、通算1オーバーの52位で今年の日米両ツアー4戦目で初の予選突破を決めた。ただ、後半の失速で首位と12打差に開き「こんなポンコツなゴルフをしないように」と決勝ラウンド(R)での逆襲を宣言した。畑岡奈紗(21)=アビームコンサルティング=は1アンダーの36位。河本結(22)=リコー=も52位で予選を通過した。ネリー・コルダ(米国)が11アンダーで首位。

 プロゴルファーとしての安堵(あんど)よりも、悔しさを隠しきれなかった。渋野は後半、アイアンショットが乱れて4つスコアを落とし、V圏から脱落した。「やっと今年が“開幕”できたので、予選通過できたのはすごいうれしいんですけど、後半のゴルフは最悪。あと2日はアンダーパーで回れるように、こんなポンコツなゴルフをしないように、頑張りたいと思います」。米国本土デビュー戦で今年初の決勝R進出を決めても、複雑な表情を浮かべた。

 ショットが安定していた前半は2番で1メートル、7番で4メートル、9番で1・5メートルにつけてバーディーを奪取。笑顔の場面も多く、1つ伸ばして折り返した。ハーフターン時には定由早織キャディーと大量のプチトマトをモグモグ。後半はプレーの合間にスナック菓子、コンペイトーなどで栄養補給した。

 ところが、11番で2メートルのバーディーパットを左に外すと「ショックで」流れが一変。「力んで左右に行ってしまった」とアイアンショットが乱れ、13番から5ホールでパーオンを逃した。13番で第2打をグリーン左バンカーに入れてボギー。17番は第1打をグリーン左バンカーに入れ、ボギー。18番は深いラフからの3打目がグリーン手前の池に入り、5オン2パットで痛恨のダブルボギーを喫した。「自分の情けなさにすごく腹が立ちますね」と両肩を震わせた。

 日本の報道陣へのオンライン取材対応を終えると、足早に夕焼けの練習場へ。「あと2日挑戦できるのはすごくうれしい。今日の後半の4つを取り返せるように、もうちょっと成長した姿を見せられるように頑張りたい」。日没が迫る練習場でクラブを振り、今年初の決勝R2日間での“倍返しチャージ”に備えた。

 ◆渋野の主な「ポンコツ」発言

 ▼19年9月 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯最終Rは70に終わり、優勝した同世代の畑岡奈紗と17打差の33位。「(出来は)40点。バーディーを取ってる割にはスコアがポンコツなので」

 ▼同10月 NOBUTA GROUPマスターズGCレディース最終Rで72と伸ばせず12位。賞金ランク首位との差が開き「今日は一つも伸ばせなかった。ほんとポンコツですね」。

 ▼同11月 TOTOジャパンクラシック最終Rは71で、首位と10打差の13位。賞金女王争いも3番手に後退し「自分の中の流行語の『ポンコツ』に当てはまるようなゴルフでしたね」。

 ▼20年8月 連覇のかかるAIG全英女子オープンの第2Rは78の通算12オーバーでホールアウト。決勝R進出が絶望的となり「ショットになると本当にポンコツでしたね。気持ち的もしんどかったです」。

最新のカテゴリー記事