渋野日向子、単独首位で最終Rスタート パンでスマイル「(笹生から)おいしいものをもらって食べた」


渋野日向子

渋野日向子

 ◆米女子プロゴルフツアー メジャー最終戦 全米女子オープン最終日(14日、米テキサス州チャンピオンズGC)

 持ち越しになっていた最終ラウンド(R)が14日、始まり、通算4アンダーで1打差単独首位の渋野日向子(22)=がスタートした。月曜日決戦は2011年大会以来9年ぶり。13日は悪天候により競技途中で順延となった。渋野はスタート予定の25分前に中断となり、順延決定までリラックスして過ごした。思わぬ“水入り”となったが、仕切り直して日本人初のメジャー2勝目に挑む。

 渋野は練習グリーンにいる時に中断となり、苦笑いでクラブハウスへ引き揚げた。「朝から天気予報を見て、やるのかなって。しっかり準備はしていた中で、あれだけ雨が降るとどうかなと思っていた」と胸中を明かした。

 約3時間半後に順延が決まるまで、ロッカールームで日本の選手たちとしゃべりながらリラックスして過ごした。笹生優花(19)から「ブルーベリージャムとピーナツバターのおいしいパンをもらって食べた」といい、「いい気分転換になった」と前向きに捉えた。

 アンダーパーが2人だけだった第3日は難度の上がったコースで74と苦戦した。「緊張感で宙に浮いている感じ」と表現し、リードは3打から1打に減ったものの首位は守った。この日は「昨日の朝より緊張感はなかったので、明日もそのような(良い)感じで迎えたい」と平常心を強調した。

 最終Rを首位で迎える日本人は1987年の岡本綾子以来、33年ぶり2人目。その時も順延とプレーオフで火曜日決戦にもつれ込んだ(結果は2位)。史上最も遅い12月開催&無観客と異例の今大会は9年ぶりの月曜日決戦。最終日は気温の大幅な低下が見込まれる。渋野は「雨が乾くことはないと思う。寒い分、飛ばなくなる」と分析。メジャー2勝目へ「優勝したい気持ちはあるけど、目の前のことに集中して、私らしいゴルフができればいい」と冷静だった。

 ◆日本人選手が優勝争いした大会での予備日決着 1987年大会は豪雨の影響で再三の順延となり、月曜日の最終Rで岡本綾子、ローラ・デービース(英国)、ジョアン・カーナー(米国)が首位に並んだ。岡本は火曜日に行われた18ホールの3人プレーオフで惜敗し、日本人歴代最高の2位。2011年大会は雷雨で初日から順延され、第2R終了時点で宮里美香が首位、宮里藍が1打差2位。最終Rの残りが月曜日に開かれて宮里美香が5位、宮里藍が6位となった。

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