◆男子プロゴルフツアー ▽ブリヂストンオープン 第1日(7日、千葉・袖ケ浦CC袖ケ浦C=7119ヤード、パー71)
日米通算8勝の小平智(32)=Admiral=が5バーディー、ボギーなしの67で回り、首位と1打差の5アンダーの3位と好位置で、昨年9月以来の日本ツアー復帰戦を滑り出した。今大会3位以内で獲得できる日本開催の米ツアー、ZOZOチャンピオンシップ(21日開幕、千葉・習志野CC)出場権取りに挑む。初優勝を目指す永野竜太郎(33)=フリー=、ツアー1勝の張棟圭(ジャン・ドンキュ、32)=韓国=が6アンダーの首位に並んだ。
実戦では約1年ぶりとなった日本語が飛び交うラウンド。小平は気負うことなく、スコアを伸ばした。「流れも良くてボギーフリー(なし)だったので谷口さん、宮本さんと最後まで楽しく回れました。日本語をしゃべりすぎて、ゴルフよりも疲れましたね」と報道陣を笑わせた。
気心の知れたツアー通算20勝の谷口徹(53)、通算12勝の宮本勝昌(49)の2人と同組。「向上心を持ってやっている2人の姿を見ると、まだまだ負けていられない」と刺激を受けて好ショットを連発した。フェアウェーキープ率は全体5位の71・43%、パーオン率は同18位の72・22%。5番は7メートル、8番は3メートルにつけて伸ばした。「一日通してリズムを崩さず、平常心で回れました」と小平。「智は全てのレベルが上がっている」と、宮本はその成長ぶりに目を細めた。
日本屈指のショットメーカーは、18年4月のRBCヘリテージで日本男子5人目の米ツアー制覇。だが今季はショット、パットに苦しみ27戦で14度の予選落ち。11位が最高で来季出場権獲得を逃し、来年は米下部ツアーが主戦場となった。9月に帰国し、2週間の隔離期間中はクラブは握らずにトレーニングで調整。コロナ禍で控えてきた散髪に行き「9か月くらい切れなかったのでストレスだった。最高に気持ち良かった」とリフレッシュした。
今大会は16年に最終日逆転で優勝。その後、体を鍛えながら米ツアーを転戦した成果で「平均10ヤード伸びた」という。「16年大会とはコースの見え方も攻め方も変わった。成長したんだな、と実感しています」。今大会3位以内に入れば「第一目標」と語るZOZO―の出場権が手に入る。さらに18年12月以来の日本ツアー8勝目も射程圏だ。「徐々に上げていきたい。最終日のバックナインで3打差以内にいれば狙えると思う」。再起へ向けた第一歩を踏み出した。(榎本 友一)
◆ZOZOチャンピオンシップの日本ツアー選手の出場資格 〈1〉今大会優勝者〈2〉有資格者を除く今大会2位以下の2選手〈3〉今年4月の東建ホームメイトカップから今大会までの獲得賞金「ZOZOランク」の上位7人〈4〉主催者推薦枠3人。