ゴルフ世界ジュニアメジャー4勝で「天才少女」と呼ばれる須藤弥勒にスポンサーが殺到していることが7日、分かった。今年の1月からアマ資格の規定が大幅に改定され、アマチュアゴルファーも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になった。弥勒は「光栄なことに多くの企業さんからスポンサーのお話をいただいています」と話した。
日本習字教育財団の書道3段の腕前を持つ弥勒は着物姿で書き初めを行い、新年の誓いを立てた。「今年はジュニアメジャー4冠のうち、まだ、勝ったことがないヨーロッパ選手権(英国・スコットランド)の優勝が目標です。コロナ禍の状況でどうなるか分かりませんが、日本人で出場権を持っているのは私だけなので、このタイトルを取って、史上初めてのジュニアグランドスラマーになりたいです」と元気よく話した。
2022年は、弥勒にとってプレー以外でも飛躍の年になる。
ゴルフ規則を管轄する英国のロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブ・オブ・セントアンドリュース(R&A)と米国ゴルフ協会(USGA)はアマ資格規定の改定を2022年1月から発効させた。そのひとつに「すべてのスポンサー関連の制限を廃止する」(日本ゴルフ協会の和訳)がある。この改定を受け、10歳ながら抜群の存在感がある弥勒のもとには、すでに多くのスポンサーからオファーが殺到しているという。
「光栄なことに多くの企業さんからスポンサーのお話をいただいています。スポンサーだけでなく、サポート、用具契約を含めると、十数社からお話があります。本当に感謝でいっぱいです。今までお父さん(憲一さん)やお母さん(みゆきさん)が身を削りながら、遠征費用を出してくれていましたが、この改定のおかげで、今まで以上に多くの大会に参加できて、新しい挑戦ができると思います」と弥勒は言葉を選びながら話した。今後、父・憲一さんが慎重に各企業と話し合いを進めることになる。
また、弥勒は10歳らしからぬ大きな視野でゴルフ界の発展を期待している。「この改定で、私だけではなく、多くのアマチュアゴルファーの可能性が広がると思います」と語った。
コロナ禍の状況次第だが、今後、弥勒は積極的な海外遠征に意欲を示す。「しっかりと練習をして、日本人として誇りを持って世界で戦いたいです」ときっぱり話した。今年の書き初めのひとつとして「おとし玉」と力強く書いた。弥勒は、スポンサーからの「おとし玉」を有効に生かして、世界を目指す。