◆全日本クラブチャンピオンズ 第61回報知アマゴルフ選手権 第2日(7日、兵庫・関西ゴルフ倶楽部=7008ヤード・パー72)報知新聞社主催
第2ラウンドが終了した。8打差46位から出た今大会最年長、73歳の眞崎敏寛(南総CC)は1バーディー、8ボギー、3ダブルボギーの85で回り、13オーバー。通算19オーバーの78位となり、予選通過に2打届かなかった。59位タイまでの70人が予選突破。4打差13位から出た水上晃男(鷹之台CC)が、通算2アンダーとして単独首位に立った。
ホールアウトした眞崎は、少しだけ悔しそうな表情を見せた。「上がりのダボとボギーがなあ」。17番でダブルボギーをたたき、18番をボギー締め。結果的に最後の2ホールで落としたスコアが響き、大会2度目の出場で初の予選突破ならず。「朝からパターの練習をしたんだけど、逆に余計なことを考えすぎちゃって、午前中はパターが全然入らなかった。1メートルくらいのを6、7回は外した。昨日、12時まで飲んだのも良くなかったかな」と快活に笑った。
ゴルフを始めたのは49歳だった。それまでに握り続けたのは、野球バット。小学4年時から社会人まで、白球を追い続けた。主に三塁手を務め、投手も経験。「親父が野球好きでね。その影響」と懐かしそうにほほ笑んだ。野球をやめる時に、知人からゴルフを勧められた。「昔は人がやっているのを見ても、全く面白いと思わなかった。でも、野球をやめて体を動かすとしたら、ゴルフくらいしかなかった。やると、はまったね」と頬を緩めた。
50歳からは競技ゴルフとして、傾注してきた。ゴルフの醍醐(だいご)味は「スコアはいい時もあれば、悪い時もある。それよりも、出会い。いっぱい、知り合いができる。この年で遠征までして大会に出られること(スポーツ)は、そんなにない。試合を回っていると、1年はあっという間だよ」。それでも、やっぱり勝負師としての本音ものぞかせた。「いいスコアが出ると、長生きできる気がするね。悪い時? 明日、死ぬんじゃないかと思うよ」
体の不調や、痛みを抱えているような箇所もなく、すこぶる健康体。「野球とゴルフのおかげ」と言い、いまでもトレーニングを兼ねて500~600グラムのジュニア用野球バットを振っていると明かした。3日目の決勝ラウンドには進めなかったが、表情は充実したもの。「ゴルフは年齢関係なく、若い人とやれる。体が続く限り、出られる競技にはすべて挑戦したい」。健やかな笑みをたたえ、また次の試合へとまなざしを向けた。