女子プロゴルファーの竹田麗央(19)=ヤマエグループHD=が、スポーツ報知のインタビューに応じた。非公式ながら昨季の国内女子ゴルフでドライビングディスタンス4位に相当する254・38ヤードを記録した飛ばし屋が今シーズンにかける意気込みを語った。(取材・構成=三木 勝彦)
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■今季前半戦の出場権獲得
プロとしてデビューした2022年シーズン。ポイントランク58位と健闘したが、あと一歩シード獲得には及ばなかった。
「前半戦はステップアップツアーが主戦場でしたが、中盤以降レギュラーツアーにも出場。試合の雰囲気やコースセッティングの厳しさなど、ステップとは違う部分を経験できたのは大きな収穫でした」
レギュラーツアーで得た経験を生かして臨んだ昨年末のファイナルQTは22位でまとめ、今季前半戦の出場権を獲得した。
「初日とは打って変わって2日目からはJFE瀬戸内海CC特有の風が吹く厳しいコンディションでしたが、我慢できた3日間でした」
叔母は93、94年と2年連続で賞金女王に輝いた平瀬真由美プロ。プロで活躍するためのアドバイスは時々聞いている。
「技術的に細かい部分を教わったことはないですが、飛距離を生かした大きなゴルフをするように言われています」
■ショット安定の大里先輩
高校の先輩にはツアー2勝の大里桃子がいる。試合ではまだ同じ組になったことはないが、中学生の時に何度か一緒にラウンドした経験が、現在のゴルフスタイルの基本になっている。
「とにかくショットが安定して曲がらなかったことを覚えています。私もそんなゴルフをしたいと思いました。今シーズンは先輩と同じ舞台で戦って、共に優勝争いができれば」
同期には昨シーズン初優勝組の川崎春花や尾関彩美悠をはじめ、桜井心那、小林夢果、佐藤心結らがいる。
「みんな仲良しです。上手な選手ばかりなので、切磋琢磨(せっさたくま)して、ツアーを盛り上げていきたい」
ゴルフ以外の趣味は野球観戦。特に巨人が好きで、地元・熊本の藤崎台球場や東京ドームで観戦するほどの熱烈なファン。観戦した試合はすべて勝っているという“勝利の女神”だ。
「ジャイアンツのなかでも坂本選手のファンです! 今年もヤクルトがすごい強いようですが、ヤクルトを倒してジャイアンツに優勝してもらいたいと思います」
いよいよ開幕戦まで約1か月。250ヤードを超える飛距離はアドバンテージになることは間違いないが、自分の課題も把握している。
「JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)のスタッツを見てもわかるように、今の課題はショートゲーム。アプローチでグリーンを外した時にパーセーブできる確率を上げること。また、平均パット数を少なくすること。オフは、この二点を徹底的に練習しています」
インタビューの最後に、色紙に今季の目標をしたためた。
「今年の目標は優勝! 何試合かは優勝のチャンスがあると思います。そのチャンスを生かして優勝を勝ち取りたい。頑張りますので応援よろしくお願いします」
◆竹田 麗央(たけだ・りお)2003年4月2日、熊本県生まれ。19歳。母親の影響で6歳から競技を始める。叔母は1993、94年と賞金女王に輝いた平瀬真由美。熊本国府高在学中の21年日本女子オープンでローアマを獲得。同年11月の最終プロテストに合格。ドライバーの平均飛距離は250ヤード以上を誇る。22年のポイントランキングは58位。趣味はプロ野球観戦。ヤマエグループHD所属。166センチ、68キロ。