石川遼が国内開幕戦で目指す「100点」「120点」3年かけたスイング修正には「ある程度、納得」


選手会総会に出席し談笑する副会長の石川遼(中、左は会長の谷原秀人、右奥は理事の岩崎亜久竜=カメラ・豊田 秀一)

選手会総会に出席し談笑する副会長の石川遼(中、左は会長の谷原秀人、右奥は理事の岩崎亜久竜=カメラ・豊田 秀一)

 男子プロゴルフツアーの今季国内開幕戦、東建ホームメイトカップは28日から4日間、三重・東建多度CC名古屋で行われる。10度目出場でツアー通算18勝の石川遼(32)=カシオ=は26日、会場で取材に応じ「去年の苦い経験を今年生かしたい」と燃えた。初の国内開幕Vへ期待もかかる中、32歳は自身のスイング、肉体面の“現在地”を冷静に見つめ直した。予選ラウンドは蝉川泰果(23)=アース製薬=、前年覇者の今平周吾(31)=ロピア=と同組で回る。

 ウェア越しにも一回り体が大きくなった。石川はこの日、選手会ミーティングに出席。昨年最終戦の日本シリーズJTカップ(7位)以来、約4か月ぶりの実戦を前に「試合を楽しみにしてきた」と晴れやか。さらに「1月から約3か月間、トレーニングの強度を上げてきた。いい体の状態を保っていきたい」と視線を上げた。

 昨年大会は第3日を首位で終えたが、3位。22年11月の三井住友VISA太平洋マスターズ以来のタイトルはならなかった。未勝利だった昨季の雪辱を期して「オフは去年1年をフィードバックして整理した」という。最も悔しがったのが昨年10月の米ツアー、ZOZOチャンピオンシップ(千葉、4位)での内容面。「もったいないミスが4日間通して多かった」と振り返る。その上で「アップデート(更新)している自分を見せたい。去年の苦い経験を今年生かしたい」と決意を持って準備してきた。

 3月中旬には5日間、合宿でウェッジ(ショートゲーム)を中心に入念な調整をしたといい、「今年から比重を違うところに」と意図を語った。30歳手前から約3年かけて行ったスイングの修正に関しても「ある程度、納得するスイングになった」と、ショットへの自信をにじませた。

 10度目の挑戦で初の頂点を目指す国内開幕戦を、「1年を物語るわけではない」と冷静に位置づけながらも、「不安も緊張もあるけど、与えられた状況で最善の選択をしたい。去年のように最終日最終組なら100点、勝てたら120点」と笑顔ものぞかせた。“自分超え”を果たした先に、望んだ景色が待っている。(岩原 正幸)

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