松山英樹「最悪」「話にならない」マスターズ前哨戦7位に不満も…初制覇21年と共通点


◆米男子プロゴルフツアー テキサス・オープン 最終日(7日、米テキサス州TPCサンアントニオ=7438ヤード、パー72)

 8打差の4位から出た松山英樹(32)=LEXUS=は4バーディー、3ボギーの71にとどまり、通算8アンダーで7位だった。今季メジャー初戦のマスターズ(11日開幕、米ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC)で2021年以来、2度目の優勝に向け、前哨戦として臨んだ今大会で浮き彫りとなった課題の修正がカギとなる。久常涼(21)=SBSホールディングス=は6オーバーの78位。アックシェイ・バティア(米国)がプレーオフを制して優勝した。

 松山の表情は厳しかった。マスターズ前哨戦でトップ10入りの7位も、内容には不満が残った。「最悪です。ショットもパットも寄せも全部ダメ。うまくいかなかった」と吐き捨てるように言った。

 逆転へのわずかな可能性に懸けてティーオフした。1番ではグリーン奥のバンカーからの第3打を入れるバーディーでいきなり観客を沸かせた。だが、フェアウェーから残り161ヤードの2打目で大きくオーバーしたミスの方を気にし「あんなところに外しているようでは話にならない」といら立ちを募らせた。8番までに3つ伸ばすも、9、10番を連続ボギーで後退。12番でピンの根元を直撃する一打や、13番パー3では1・5メートルにつけるショットも披露したが、伸ばし合いの中で「71」と不服なスコアとなった。

 2試合連続で1ケタ順位でのフィニッシュには一定の評価も与えた。「よくはなかったけど、トップ10に入れたのはよかった」とうなずいた。世界ランクは今季最高に並ぶ12位に浮上。11日開幕の“ゴルフの祭典”まで残された時間は少ないが、少しだけでも前向きになれる要素もあった。

 オーガスタに入れば変わるのが松山だ。メジャーを初制覇した21年、前哨戦のテキサス・オープンは30位。マスターズに向けては「期待はゼロ」と語っていたが、練習前日に「すごくいい感覚が戻った」と高い修正力を見せて、快挙を達成した。マスターズ2勝目に向けては「まずは疲れを取りたい。今のままじゃ大変な思いをする。しっかり準備をして、いいプレーができるようにしたい」。過去12度(アマチュア時代を含む)出場し、10位以内が3度と好相性を誇る大舞台。再びグリーンジャケットに袖を通すため、松山は聖地・オーガスタへと向かった。

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