「刻むか、行くか…」岩井千怜が母の日連覇へ首位タイ浮上! 初日は姉・明愛とおそろいピンクウェア


18番、グリーンでギャラリーの拍手に笑顔で応える岩井千怜(カメラ・渡辺 了文)

18番、グリーンでギャラリーの拍手に笑顔で応える岩井千怜(カメラ・渡辺 了文)

◆女子プロゴルフツアー RKB×三井松島レディス 第2日(11日、福岡CC和白C=6305ヤード、パー72)

 9位から出た岩井千怜(ちさと、21)=ホンダ=が4バーディー、ボギーなしのこの日ベスト68で回り、通算7アンダーで首位タイに浮上した。最終日は母の日で、昨年大会は双子の姉・明愛(あきえ、ホンダ)との劇的な姉妹プレーオフを制した。自身初の連覇で、会場で見守る母・恵美子さん(49)に2年連続の母の日Vを届ける。山下美夢有(みゆう、22)=加賀電子=らも首位。

 攻めの姿勢を貫いた。17番でバーディーチャンスを外し、迎えた18番パー5。岩井千は右のファーストカットからの第2打で、迷った末にドライバーを握った。「刻むか行くか。ドライバーの方がいい」。“直ドラ”で放ったボールはグリーン左奥へ。スコアを伸ばせなかったが、首位に3人が並ぶ混戦で迎える最終日へチャレンジしてホールアウト。「ノーボギーで回れて、それだけでも良いプレーだったかな」と振り返った。

 母の日ウィークを意識し、初日から双子の姉・明愛とともにピンクのおそろいウェアでプレーを続けている。この日は2人とも右手にピンクのリストバンドを着用。会場で応援した母・恵美子さんは「やっぱりうれしい。こっちから『ありがとう』という気持ちです」と感謝した。初日91位の明愛が予選落ちした場合、帰京する可能性があったという。明愛は後半に5バーディーを奪い、69のチャージでぎりぎり47位で予選通過。恵美子さんは母の日、会場で2人を見守る。

 昨年の大会では岩井姉妹、山下の3人によるプレーオフが行われ、姉妹はともに“直ドラ”を選択し、千怜が制した。母は「(2人とも)あの頃はガムシャラにやっていた」と当時を振り返り、「今は耐えるゴルフもできるようになった」と成長ぶりに目を細めた。

 最終日は大雨の予報で、大会側は第1組スタートを午前6時30分に早め、開催を目指す。天候次第では、千怜、山下、佐久間の首位3人によるプレーオフ実施も考えられる。大会連覇がかかるが「毎試合勝ちたいという気持ち。自分のプレーをするだけ」と千怜。母の前で最後まで全力を尽くす。(岩原 正幸)

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