AONに続いた!岩田がツアー史上7人目45歳以上の年間複数優勝 「1番から必死」1差逃げ切り通算9勝「見たか!」


新規大会の初代王者に輝きトロフィーを手にする岩田寛(カメラ・今西 淳) 

新規大会の初代王者に輝きトロフィーを手にする岩田寛(カメラ・今西 淳) 

◆男子プロゴルフツアー ドラッグストア・コスモスカップ 最終日(4日、静岡・グランフィールズCC=7156ヤード、パー70)

 5打差の単独首位で出た岩田寛(45)=JCRファーマ=が1打差で逃げ切り、6月のBMW日本ツアー選手権森ビル杯に続く今季2勝目、通算9勝目を果たした。3バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの72で回って通算13アンダーで新規大会の初代王者に輝き、今季ツアー初の複数回優勝。45歳以上の年間複数回優勝は杉原輝雄、青木功、尾崎将司、中嶋常幸、尾崎直道、藤田寛之以来となるツアー史上7人目の快挙となった。

 確信とともに、岩田は歩き出した。18番。外せばプレーオフに突入する3メートルのバーディーパットを、スライスラインに完璧に乗せた。球を拾い上げ、思い出したように激しくガッツポーズを作った。直前に6メートルを沈めた勝亦の雄たけびが脳内でリフレインした。「この野郎と思った。見たか! と、こみ上げるものがあった」。冗談めかしながら、少しだけ胸を張った。

 「1番から必死だった」というのは本心だ。朝の練習場からショットが不調。6打にリードを広げて迎えた後半に、不安は現実になった。ティーショットを左に曲げた13番でボギー、右に曲げた15番はダブルボギー。17番で3パットのボギーを喫し、差は1打まで縮まった。「途中がすごく残念。情けない」とため息をついた。

 いつもならよどみなく答える、プレーの内容も「どんなホールだっけ…」と思い出すのに一苦労。「出てこないぐらいきつかった」。悔しさはうれしさの「7倍」と自己評価は低い。9勝中7勝を40代で挙げた。45歳以上の年間複数回優勝は青木、ジャンボ尾崎、中嶋の「AON」らに続くツアー史上7人目の快挙。「恐れ多い。まだまだ足元にも及んでいない」。ベテランは今も進化の途中にある。

 原動力は「単純にうまくなりたいっていうのと、海外でやりたい。ただそれだけ」。ポイントランキングは2位に浮上。11月のダンロップフェニックス終了時のトップなら米ツアー最終予選回の出場資格を得ることができ、年間王者になれば来季欧州ツアー参戦へ道は開ける。「両方頭にある。日々努力をして、チャンスが来たらものにしたい」。2015年から米ツアーで戦い、志半ばで17年に主戦場を日本に戻した。再び海を渡りたい。岩田の向上心は尽きない。(高木 恵)

 ◆岩田 寛(いわた・ひろし)1981年1月31日、仙台市生まれ。45歳。小3から野球に励み、シニア認定プロの父・光男さんの影響で14歳でゴルフを始める。仙台育英、東北福祉大卒業。2004年プロ転向。14年フジサンケイクラシックでツアー初優勝。15年に米ツアーに参戦し、17年に国内復帰。国内メジャーのBMW日本ツアー選手権森ビル杯は24、26年と2度制覇。178センチ、74キロ。

 ◆過去の45歳以上の年間複数回優勝 杉原輝雄は1982(4勝)、86(2勝)、90年(3勝)。青木功は87(3勝)、89(2勝)、93年(2勝)。尾崎将司は92~99年(6勝、3勝、7勝、5勝、8勝、5勝、3勝、2勝)。中嶋常幸は2002年(2勝)。尾崎直道は05年(2勝)。藤田寛之は14年(2勝)。

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