松山、4差5位!4大メジャー初3日連続60台で最終R突入


 ◆男子プロゴルフツアー・メジャー最終戦 全米プロゴルフ選手権第4日(31日、米バルタスロールGC=7428ヤード、パー70)

 【スプリングフィールド(米ニュージャージー州)31日=高橋宏磁】雷雲接近で順延された第3ラウンド(R)と最終Rが行われ、松山英樹(24)=LEXUS=は4バーディー、1ボギーの67で通算7アンダーの5位で第3Rを終えた。4大メジャー初の3日連続60台をマークし、4打差逆転でのメジャー初制覇を目指す。ともに13位で出た谷原秀人(37)=国際スポーツ振興協会=、リオ五輪日本代表の池田勇太(30)=日清食品=はいずれも73でイーブンパーの47位へ後退。第3R後、組み替えはせずに最終Rへ突入した。

 雨の中、安定感のあるゴルフで首位を追った。青いウェアに身を包んだ松山は午前7時に第3Rをスタート。前日はティーオフ寸前に雷雨で中断してプレーできなかったが、1日のブランクの影響も見せず、ショットの好調さを持続した。フェアウェーキープ率は78・57%で今大会最高だ。雨で止まりやすくなったグリーンを得意のアイアンショットで攻め続け、悪条件下でも3つ伸ばした。

 「勝てるチャンスはあると思う。いつかは分からないけど。チャンスが今週くればいい。ものに出来るようしっかり頑張る」。今大会前に話していた通り、目の前の一打、一打に魂を込めた。

 2番でカラーから7メートルをパターで沈めてバーディーが先行。9番はアイアンでの第1打を、ピン右1メートルへと運んで伸ばした。強い雨が落ちてきた10番でも動揺することなく、右奥から5メートル半を沈めて一時は首位と2打差まで迫った。

 コースの外の国際的俳優も喜ばせた。俳優・渡辺謙(56)がテレビ番組の取材で7月25日から密着中。無精ひげを蓄えている松山のワイルドな風貌も「かっこいいよ」と絶賛。渡辺は大会前に「おせんべい」を大会中は「おにぎり」を差し入れ。「私のルーチンです。応援に徹します」と渡辺。世界舞台で戦う“サムライ魂”を受け継いだ松山は、熱い期待にメジャーでは自身初の3日連続60台の好スコアで応えてみせた。

 久しぶりの予選突破で、約1か月ぶりの4日間のプレーに「体力が持つかどうか」と冗談を飛ばしていた松山。最終Rは首位との4打差を追いかける。約4時間後に開始予定の最終Rに向けて「頑張ります」と一言だけ残し、クラブハウスへと戻った。

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