遼、2週連続Vへ2位発進「尻上がりに良い感触になっている」


3番ティーでボールの行方を見つめる石川

3番ティーでボールの行方を見つめる石川

 ◆男子プロゴルフツアー フジサンケイ・クラシック第1日(1日、山梨・富士桜CC、7524ヤード=パー71)

 2009、10年大会覇者の石川遼(24)=カシオ=が5バーディー、2ボギーの68で回り首位と2打差の3アンダー2位につけ、前週のRIZAP・KBCオーガスタに続く自身初の2週連続優勝へ好発進した。ツアー1勝の韓国の趙ミン珪(28)=フリー=が5アンダーで単独首位。3打差の3位に、ツアー48勝の中嶋常幸(61)=フリー=を父に持つ中島マサオ(36)=トミーカンパニー=、石川と同組で回る昨年大会優勝の韓国の金庚泰(30)=新韓銀行=ら5人が並んだ。

 7年ぶりの完全優勝を果たした前週に続き、今週も石川は主役の座を譲らなかった。難度の高い前半のアウトをイーブンで耐えると、インに入って4バーディーと加速。初日を60台でラウンドした09年(69)、10年(66)大会はともに優勝しており、「3アンダー(68)は悪くないし、これを4日間続けられれば」と自身初の2週連続Vを射程に捉えた。

 4年ぶりの富士桜だったが、得意とする2つのロングホールでスコアを伸ばした。10年大会で2度イーグルを奪っている15番では、残り290ヤードから3ウッドで2オンに成功してバーディー。09年大会では4日間すべてバーディーを奪った17番では、ピンまで270ヤードの第2打を3ウッドでピン奥2メートルにピタリ。イーグルパットは外したが、難なくバーディーとした。

 前週までのフェアウェーキープ率は46・43%だったが、この日は69・23%と急上昇。優勝した前週は、体の力みから「『振りにいっていた』感じ」だったが、「今日は自分的には『振れちゃっている』感じ。体とヘッドが同調している。尻上がりに良い感触になっているので、打つのが楽しかった」と笑顔を見せた。

 ラウンド前の練習場では、バンカーに入ってミドルアイアンやドライバーでの打ち込みに時間を割いた。下半身が不安定になる分、上体に余分な力が入らずバランスのいいスイングをしなければならない。コーチで父の勝美さんは、「芯に当たるかどうか確認する効果もある」と解説。この日の採点は「60点」と厳しめだったが「先週よりいいと思うよ」と太鼓判を押した。

 大会前から「ガンガン攻める」と繰り返して来た石川は、「このコースのいいイメージは変わっていない。驚いてもらえるゴルフをどんどんやっていきたい」。攻め続けて、完全復活を証明する。(勝田 成紀)

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