◆男子プロゴルフツアー アジアパシフィックオープン・ダイヤモンドカップ最終日(25日、大阪・茨木CC、7320ヤード=パー70)
台湾人ゴルファーが遼&松山に挑戦状を送った。首位と2打差の13位で出た台湾のセン世昌(セン・セショウ、30)=フリー=が8バーディー、ボギーなしで自己ベストの62で回り通算10アンダー。日本ツアー3戦目で初優勝を果たした。
7月のアジアンツアー・キングスカップを制して以来、レギュラーツアー通算2勝目。石川遼(25)=カシオ=と松山英樹(24)=LEXUS=が日本代表で出場する11月の国・地域別対抗戦W杯(オーストラリア)に台湾代表で出場予定。「本当にすばらしい選手なので楽しみ。自信が高まっているので、すごくいい状態で入れる」と闘志を燃やした。
この日は唯一のボギーなしで6打差を逆転。「ドライバー、アイアン、パターすべてがよかった。本当にうれしい」。13番パー4の第3打でバンカーから残り30ヤードのチップインバーディーを奪うなど、日本人プロが苦戦する難コースを攻略した。
母国では14歳まで自転車競技のロードレースに熱中したが、プロゴルファーだった父に「危ないからゴルフをやれ」と言われてクラブを握った。「(ゴルフの)試合がないときは、友達とカートレースに出ているよ。F1やモトGPも好きなのでよく見ている」。この2か月で世界ランクは737位から390位(19日時点)まで上昇。趣味と同様、ゴルフの実力も“かっ飛ばす”男が、遼&松山に立ちはだかりそうだ。
昨年、遼が制したメジャー最終戦の日本シリーズJTカップ(12月1~4日・東京よみうりCC、報知新聞社主催)の出場にも意欲。「W杯の翌週なのでそのまま出ようと思う」。日本ツアーを席巻する外国人の勢いは誰が止めるのか。