50歳以上の世界各国のレジェンド選手が活躍している、米男子シニア(PGAチャンピオンズ)ツアーが来年9月8~10日に千葉・成田GCで初開催されることが18日、東京・港区の東京アメリカンクラブで発表された。日本航空がメーンスポンサーとなり、大会名は「JAL選手権」で賞金総額は250万ドル(約2億6000万円)。8人の日本人招待選手(選考方法は未定)を含めてプロ68選手が出場する。
PGAチャンピオンズツアーのプレジデントを務めるグレゴリー・マクローリン氏が会見のために来日。「日本はアジアの玄関口。日本には、これまでゴルフ界に貢献してきた歴史と伝統もある。大会3日間、すべてゴルフチャンネルを通じて世界中に放送されます」と力を込めた。日本航空の植木義晴社長(64)は「3日間の本大会だけでなく、(大会前に)2日間のプロアマ戦もあり、各国代表を招いて団体戦で行いたい。20年東京五輪を目指す学生も招待する予定です。多くの方に観戦頂けることを望んでおります」と話した。
さらに、同席した会場の成田GCを運営するアコーディアゴルフの野中貞徳氏(52)は「日本初開催のコースに選ばれたことを光栄に思っております」とあいさつ。1988年11月に開場した同コースは成田空港から近く、都心からのアクセスもいい。川田太三氏設計で、ゆるやかな丘陵地に広々としたフェアウェーのレイアウトとなっている。7140ヤードのパー72。08、10年にスターツシニアを開催している。
日本シニアツアーを運営する日本プロゴルフ協会が後援に入った。会見に出席した同協会の倉本昌弘会長(61)は「世界で活躍する名選手を日本で見られるチャンス。日本選手も8人が参加できると聞いております。日米の名選手が戦う大会にご期待下さい」などと語った。
一方で10年間、同じ週に開催してきた日本シニアツアーのコマツ・オープンを急きょ別の週に変更したことも明かした。倉本会長は「コマツさんが日程調整に応じて下さったおかげです。感謝しております。(JAL選手権の開催は)長期的な契約と聞いているし、大きな目で見たら、日本ゴルフ界にとって良いニュースだと思いますよ」と話した。
来年の大会には、マスターズ2勝で同ツアー賞金ランク首位のベンハルト・ランガー(59)=ドイツ=ら往年の名選手が数多く参加する予定。この日は、海外メジャー8勝で米ツアー39勝のトム・ワトソン(67)=米国=が代表して会見に出席した。1980、97年の日本男子ツアー、ダンロップフェニックスで優勝するなど「いつも日本に戻ってくることを楽しみにしています。来年お邪魔するのを楽しみにしております。私もプレーしたいと思います」と出場を約束した。
1982年の海外メジャー、全英オープン(ロイヤルトルーンGC)では、倉本とワトソンが最終日最終組で対決した。倉本は10番で首位に並んだが、優勝したワトソンと2打差の4位だった。それでも、今も全英史上日本勢の最高成績で「あれから来年で35年になります。また一緒にプレーできるかどうかわかりませんけども」と再戦を遠回しに希望。ワトソンも「倉本さんをやっつけることができれば、成功したと言えるでしょう」と35年越しのリベンジマッチを心待ちにしていた。