松山、日本勢“鬼門大会”で2差3位好発進


初日6アンダーで3位につけた松山(ロイター)

初日6アンダーで3位につけた松山(ロイター)

 ◆米男子プロゴルフツアー 世界選手権シリーズ HSBCチャンピオンズ第1日(27日、上海・余山国際GC、7260ヤード=パー72)

 松山英樹(24)=LEXUS=が10バーディー、4ボギーの6アンダー66で回り首位と2打差の3位。世界選手権シリーズで自身初の初日1ケタとなり、優勝賞金140万ドル(約1億4560万円)のビッグトーナメントで好スタートを切った。谷原秀人(37)=国際スポーツ振興協会=は1オーバー73で48位。リカルド・カールベリ(30)=スウェーデン=が8アンダー64で回って単独首位。

 上がり3ホール連続バーディーで、世界選手権シリーズで自身初の1ケタ発進にも、松山は普段通り冷静だった。「ショットが、もうちょっと安定して打てれば、いい感じになるかな」。出場78選手中、最多となる10バーディーを奪いながら、4ボギーをたたいた内容に不満を漏らした。

 “鬼門”での好スコアだ。予選落ちがない大会にもかかわらず13、15年は背筋痛などでまさかの途中棄権。4日間戦えたのは41位だった14年だけ。敵は体調だけではない。粘り気が強いラフがフェアウェーを取り囲み、グリーン周りは効果的に配置された池が待つ。さらに気まぐれな風が吹くコースに苦戦してきた。

 だがこの日は、出だしの10番で約10メートルのバーディーパットを決めると波に乗った。16、8番でも約5メートルを決めてバーディー。最終9番では2打目をピン手前1メートルにピタリと寄せた。「グリーンが遅かったので、思い切って打てた」と手応えをにじませた。

 高額賞金で、世界の強豪が集まる世界選手権シリーズ。世界ランクでは自己最高の10位に入ったばかりの怪物が、日本勢初の同シリーズ優勝に向け好位置につけた。「ドライバーもアイアンもうまく打てていない。ちょっと修正が必要」。前々週に日本オープンで初優勝し、自身の米ツアー今季初戦となった前週は2位。冷静な口ぶりが、さらなる快進撃を予感させた。

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