◆米男子プロゴルフツアー 世界選手権シリーズ HSBCチャンピオンズ第2日(28日、上海・余山国際GC、7260ヤード=パー72)
3位から出た松山英樹(24)=LEXUS=が9バーディー、2ボギーでこの日のベストスコアとなる65で回り、通算13アンダーで2位に3打差をつけて単独首位に立った。
日本勢として初の世界選手権シリーズ制覇に向け、早くも独走態勢。昨年覇者のラッセル・ノックス(31)=英国=とビル・ハース(34)=米国=が、10アンダー2位で松山を追う。谷原秀人(37)=国際スポーツ振興協会=は73で回り、2オーバーの43位。今大会は予選落ちがない。
世界の強豪が顔をそろえた上海の地で、松山が2日連続のバーディーラッシュで首位に躍り出た。2位に入った自身今季初戦のCIMBクラシック初日から6ラウンド連続での60台で、平均ストロークは米ツアー1位の「66・5」。後続に3打差をつけて「いい感じできている。これがあす、あさってと続いてくれれば優勝が近づく」と日本勢初の世界選手権シリーズ制覇へ、手応えをにじませた。
パットがさえ、10バーディーを奪った第1ラウンドから一夜。手に残る感触は消えていなかった。1番ではグリーンを外してボギー発進となったが、2、3番と連続バーディー。7番で3・5メートル、8番で2・5メートルを沈め、首位に並んだ。後半に入り10番から3連続でバーディーパットをねじ込んで単独首位に立ち、終わってみれば2日間36ホールで19個のバーディーを量産した。「これだけ(パットが)入るのも珍しい」と自身も驚く圧巻のゴルフだった。
ゴルフがあまり盛んでない中国での開催。構えに入っても観客の話し声やカメラの音は止まらないが、かえって集中し「人が多いと、どのツアーに行ってもあること」と迷いなくパターを振れている。残る課題は最大の武器、ショットの復調だけ。10番ではセミラフから1・5メートルにつけるなど「風と距離と番手を計算してうまく打てた」と状態は上向きつつある。「もう少し良くなれば勝てるのかな」。丸山茂樹(47)に並び日本人男子最多となる米ツアー3勝目へ、視界は良好だ。