【メルボルン(豪州)23日=浜田洋平】男子ゴルフの国・地域別対抗戦、ISPSハンダ・ワールドカップ(W杯)は24日から4日間、当地のキングストンヒースGC(7111ヤード、パー72)で行われる。松山英樹(24)=LEXUS=と石川遼(25)=カシオ=がコンビを組む日本は、共同会見に出席。米ツアー公式サイトの優勝予想で2番手と注目度が高い2人に外国メディアから質問が殺到した。松山は冗談で締めくくるなど和やかなムードを漂わせた。
開幕を翌日に控えても、松山は慣れた様子で口を開いた。18日のコース入り後、石川と連日のように朝から晩まで練習した。パットを打ち続けた怪物に、外国人記者が「練習グリーンに足跡がたくさん残っていた。本当に熱心ですね」と投げかけた。「それは自分の体重(90キロ)が重いから」。松山の言葉が通訳されると、会見場が笑いに包まれた。
日本チームの会見には十数人の日本人を含め、10か国近くの報道陣約60人が集まった。会場は満席になり、立ったまま質問を投げかける記者もいた。他に、これほど集まったのは連覇を狙う豪州と米国だけ。2人はV候補の一角として矢継ぎ早に14個の質問を浴びた。前回優勝した02年大会(伊澤利光・丸山茂樹組)の印象を問われた松山は「その頃にゴルフを真剣に取り組み始めた。自分も将来、そういう舞台に立ちたいと思った」と高まる興奮を抑えつつ丁寧に話した。
23日付の地元紙は「勝利へ燃えている」という見出しで、松山の写真と日本チームの記事を掲載した。1972年に尾崎将司がニュージーランドプロゴルフ選手権で海外唯一の優勝を飾った際、キャディーを務めたゴルフジャーナリストのブルース・ヤング氏も3個の質問をぶつけ、「日本に優勝のチャンスがある」と期待を込めた。
日本勢14年ぶり3度目の優勝へ、石川はこの日からキャディーバッグなどを白と赤の日の丸仕様に変更した。上着の左肩に国旗をつける松山は「W杯もメルボルンも初めてなので楽しみ。早くあした(24日)になってほしい」とマイクを握った。世界の注目を集める日本の若武者コンビが、侍魂を見せる。(浜田 洋平)