メジャー2度目首位発進の渡辺彩香、同じトレーナーの横綱・鶴竜と“ダブルV”狙う


16番、ティーショットを放つ渡辺は、初日を4アンダーで回り単独首位の好発進

16番、ティーショットを放つ渡辺は、初日を4アンダーで回り単独首位の好発進

 ◆報知新聞社後援 女子プロゴルフツアー今季最終戦 LPGAツアー選手権リコー杯第1日(24日・宮崎CC=6448ヤード、パー72)

 渡辺彩香(23)=大東建託=が5バーディー、1ボギーの4アンダー68で回り、メジャーでは14年大会以来2度目の首位発進。大相撲の横綱・鶴竜(31)=井筒=からの“エール”と、師事する丸山茂樹(47)の金言を力に、悲願のメジャー初Vを狙う。既に賞金女王を決めている韓国のイ・ボミ(28)=延田グループ=は6打差19位と出遅れた。

 渡辺が打った球は、まるで“電車道”のように勢いよくカップに向かった。6番のバーディートライ。猛スピードで約20メートル転がったすえにカップの縁に当たり、5センチほど真上に飛び上がった後、カップに消えた。「ラッキーでしたね」。運も生かしてメジャー2度目の首位発進だ。

 先週の大王製紙エリエールレディス2日目は、前半を31で回り通算9アンダーまで伸ばした。ところが10番からの後半で急失速。ドライバーの乱れが原因でハーフ「45」(9オーバー)をたたき今季5度目の予選落ち。「さすがにショックでした」

 横綱に“力水”をもらった。約4年前から担当する八代直也トレーナー(44)は鶴竜も担当。九州場所中は横綱を支えてきたが「横綱も好調ですし『渡辺さんを支えてほしい』と(鶴竜から)言われまして」と、開幕前日の23日に急きょ福岡から駆けつけた。今大会最終日の27日は渡辺のスタートを見届けた後、宮崎から福岡に戻って千秋楽を迎える鶴竜のケアをする予定。ともに単独首位に立っており“ダブル優勝”の期待がかかる。

 9月以降トップ10入りは1試合もない。今季4度目の予選落ちを喫した先月下旬、師事する丸山に「オンとオフでメリハリをつけないと」と助言された。前週の試合後は「神奈川で母と買い物」をして気分転換。14年アクサレディスで初優勝を飾るなど、宮崎県は思い出の地だ。「メジャーを勝つのが今年の目標なので頑張りたい」。メジャー初Vへの道のりも、電車道といきたい。(高橋 宏磁)

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