◆報知新聞社後援 女子プロゴルフツアー・今季メジャー最終戦 LPGAツアー選手権リコー杯第3日(26日・宮崎CC=6448ヤード、パー72)
9打差17位から出た葭葉(よしば)ルミ(23)=富士住建=が8バーディー、ボギーなしの64。大会記録を1打更新し、女子メジャーでの最少スコアに並ぶ猛チャージで首位と3打差の3位に急浮上した。スイング改造でさらに成長したプロ5年目が、メジャー初Vを狙う。韓国のキム・ハヌル(27)=HITE JINRO=が通算9アンダーで単独首位に立った。
最終18番。2・5メートルのバーディーパットを沈めた葭葉は、満面に笑みを浮かべながら右手を突き上げた。「最後はカップを一周して入った。良かった」。今月上旬、パターを慣れ親しんだピン型からマレット型に。新パターで大会新の64につなげた。
上だけを見て調整してきた。7月のニッポンハムレディスで念願のツアー初優勝を飾った。右へ曲がっていくフェードボールで結果を残したが、満足できなかった。「究極を言ったらストレートボールが打ちたい。目先のことより、これからが大事」。不調に陥るのも覚悟して、スイング改造に踏み切った。
優勝後、トップ10に入ったのは1試合だけ。4回も予選落ちをするなど苦しんだ。それでも「試合の緊張感の中でしか、できないこともある」とめげなかった。今大会では初日から3日間続けて安定したショットを披露した。「ドライバーは飛距離も出てるし、安定してきた」と古賀和彦コーチも太鼓判を押した。
将来の目標は米ツアー挑戦。勝てば、来年の全英リコー女子オープンの出場権が手に入るとあって、気合も入る。「上にいる選手は強い方ばかり。もちろん優勝を目指しますけど、自分のプレーができたらいい」。初出場の大舞台でも、気後れする様子は見られなかった。趣味はバス釣り。初のメジャータイトルを豪快に釣り上げたい。(高橋 宏磁)