勇太、初の賞金王を手土産に聖地オーガスタに乗り込む…ゴルフ日本シリーズ1日開幕


今大会での賞金王確定を狙う池田勇太は18番グリーンを何度も確かめた

 男子プロゴルフツアーの今季最終戦、日本シリーズJTカップは12月1日から4日間、東京よみうりCCで行われる。賞金ランク首位の池田勇太(30)=日清食品=は27日付の世界ランクで37位に浮上し、来年4月のマスターズ(米ジョージア州オーガスタナショナルGC)出場が決定的。メジャー3冠で初の賞金王を獲得し、夢舞台へ乗り込む構えだ。

 初の賞金王まであと1試合。池田に抜かりはない。普段はマレット型のパターを愛用するが、東京よみうりCCの高速グリーンも考慮してかピン型も準備。10番から9ホールの練習ラウンドでは、グリーン周りを中心にボールを転がし「いたって普段通りの練習ラウンド」と淡々と語った。

 賞金ランク2位の谷原とは約3077万円差。谷原が優勝した場合でも、単独3位(賞金1000万円)以上なら逃げ切れる。今大会は15年の4位が最高だが「最後の最後まで、しっかりツアーを盛り上げたい」と意気込んだ。09年日本プロ、14年日本オープンに続くメジャー3冠での賞金王なら最高のシーズンとなる。

 27日に発表された男子の世界ランキングでは前週の44位から37位に浮上し、12月末まで同50位以内を守ることが確実に。2011年以来6年ぶり3度目のマスターズ出場が決定的になった。マスターズ切符が不透明な場合は、世界ランクを上げるために来週のアジアンツアー、香港オープン(香港GC)に出場するプランもあったが、欠場を決定。関係者によると、4月から逆算した“必勝ローテ”も固まりつつある。

 1月の日本ツアー開幕戦、SMBCシンガポールオープンに出場後、翌週はミャンマーへ。相性のいいアジアを転戦して調子を上げる算段だ。一方で、抱えている左肩痛も考慮。米ツアーの出場は世界選手権シリーズの2試合に抑える見込みだ。世界ランクの資格で出場が可能な来年3月のアーノルド・パーマー招待は欠場する可能性が高い。試合数を減らして、体調面でも万全を期す。

 マスターズでは初出場の10年は29位と健闘も、11年は予選落ち。「久しぶりだしうれしいけど、出るだけではダメ」。力強い言葉に、賞金トップのプライドが透けて見えた。(高橋 宏磁)

 ◆マスターズの出場権を得るには 日本ツアーなどを主戦場にしている選手は年末か来年3月末時点の世界ランク50位以内に入る必要があり、現在37位の池田は当確。世界ランク6位の松山英樹は今季の米ツアーで優勝しており、すでに出場権を得ている。

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