谷原、日本シリーズVでマスターズ!世界56位浮上


逆転賞金王を狙う谷原秀人は秋空のもと、5番でティーショットを放つ

 賞金ランク2位の谷原秀人(38)=国際スポーツ振興協会=の目標は明確だ。「優勝しかないんで、そこを目指してやっている」。逆転での賞金王も、10年ぶり2度目のマスターズ出場も日本シリーズでの優勝が絶対条件。優勝以外なら2つの夢が絶たれる今季最終戦へ向け「(自分以外の)29人に毒を盛るぐらいですかね。あとはいつもと何も変わらない」と冗談を言うなど落ち着き払っていた。

 29日は午前11時からショット、パットの練習を行い、スタッフと談笑しながら前半9ホールをラウンド。日本シリーズは過去9回出場し、2006、13年には3位に入っている。ただ、コースとの相性は「今まではあんまり良くないイメージ」と言い、優勝へのカギを「風と、上りのパットをどれぐらい打てるか」と挙げた。

 8月のRIZAP・KBCオーガスタで賞金ランクトップに立って以降、池田と抜きつ抜かれつの争いを繰り広げながらの連戦が続く。前日(28日)はジムで汗を流した後、夏から通う病院で体をケアし「横の髪だけ」散髪。「病院にはほぼ毎週行って、筋肉をほぐしたりしている。薬が処方されないぐらいで、ただのおじいちゃんです」と苦笑した。

 最新の世界ランクは自己最高の56位に上がった。マスターズには07年に特別招待選手として出場したが、20オーバー91位で予選落ち。「あの時はフェードしか打てなかった。今ならストレートもドローも打てるバリエーションもある。グリーン上は問題ないと思うし、もう一度トライしてみたい」とリベンジ舞台を切望した。賞金王とマスターズをかけ「優勝」か「優勝以外」の2つの結果しかない戦いに挑む。(勝田 成紀)

 ◆谷原が逆転賞金王になるには 賞金ランク1位の池田とは3076万6429円差。今大会の優勝(賞金4000万円)が絶対条件で、池田が3人までの2位タイ(賞金約1040万円)か単独3位(賞金1000万円)に入らないことが不可欠となる。

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