【金谷多一郎のゴルフ進化系アドバイス】<2>トップでのフェースの向きは40~65度


 トップ・オブ・スイングでのクラブフェースの向きも、ナイスショットのためのチェックポイントとなる。ドライバーの場合、トップでのクラブフェースの向きは40~65度となる。この角度を意識し、そのままクラブを下ろしていけば正確な角度でボールを打つことができる。

 

良いトップの例。クラブフェースの向きは40~65度となり、そのままクラブを下せば正確な角度で打つことができる

良いトップの例。クラブフェースの向きは40~65度となり、そのままクラブを下せば正確な角度で打つことができる


 かつて、フェースは正面に“正対する(90度)”と教えられた。しかし、パーシモン材からメタルヘッドに移行し、ボールがつかまりやすく、上がりやすくなるように開発され、重心位置が深くなった。その結果、“正対”ではなくなったのだ。トップでフェースが天を向けばオープン、正対すればシャットフェースになってスライスやフックボールになりやすい。注意が必要だ。


 また、本能的に手首を返して入射角度を修正しようとすると、体積が大きいためにタイミングが狂ってミスショットを生む。スイングは小手先の余分な動きを極力省いて、単純にすることがカギだ。

 

フェースが正面に向いた悪い例

フェースが正面に向いた悪い例

 手持ちのクラブの適正な角度を把握するには、まず、クラブを手のひらにバランスをとって寝かせてみる。すると、重心の深さによってフェースがある程度開いてくる。この角度が適正なフェースの開きだ。他のウッドクラブも同様だが、アイアンなどは重心深度が浅くなるので90度に近くなる。


 ◆金谷多一郎(かなたに・たいちろう)1960年1月2日、東京都生まれ。57歳。8歳でゴルフを始め、日大ゴルフ部では主将。84年のプロテスト合格。87年の伊香保国際オープンでプロ初優勝。現在はレッスンやトーナメント解説などテレビ、雑誌などで幅広く活躍している。夫人は女子プロの(旧姓・藤田)智美。165センチ、64キロ。