イ・ボミ、35・1度の低体温でも3差4位…初開幕Vだ


通算6アンダー4位から逆転優勝を狙うイ・ボミ(カメラ・今西 淳)

通算6アンダー4位から逆転優勝を狙うイ・ボミ(カメラ・今西 淳)

 ◆女子プロゴルフツアー ダイキンオーキッドレディス第3日(4日、沖縄・琉球GC、6617ヤード=パー72)

 3位で出た韓国のイ・ボミ(28)=延田グループ=は3バーディー、1ボギーの70で回り、通算6アンダーで首位と3打差の4位につけた。35・1度の低体温にもかかわらず、2年連続賞金女王の底力でスコアをまとめV圏内をキープ。日本ツアー20勝のうち9度演じた逆転劇を自身初の開幕戦Vで果たせるか。男子ツアー通算6勝の川岸良兼の次女・史果(22)=加賀電子=が9アンダーで単独首位。

 ボミが自身初の開幕戦Vを射程にとらえた。前半は手堅くパーを取り続け、9番で初バーディー。後半も1つ伸ばして、首位と3打差の4位で終えた。「久しぶりの試合でちょっと緊張している。不安がある中で回った」。好位置で最終日を迎えるにもかかわらず、表情はさえなかった。

 不安の理由は体温にあった。体調管理のため、毎朝体温を測ってデータを蓄積するのが日課。平熱は36度弱だが、この日はなんと35・1度だった。目をこすって測り直しても35・2度。「こんなの初めて。朝からビックリした。体調が悪いのかな」。体に違和感はなかったが、心がモヤモヤしたままスタートした。

 ラウンド中はキャディー歴代最多36勝(非公式)の清水重憲さん(42)の励ましもあって、少しずつ元気を取り戻した。昨季の平均ストローク70・0922はツアー新記録。今季は史上初の60台と3年連続賞金女王が最終的な目標だが「絶対にプレッシャーがかからないようしたい。それを思い出したら(気分が)良くなった」と1打に集中。体は冷えても熱いハートで力を取り戻した。

 日本通算20勝のうち逆転Vは9度。昨年3月のPRGRレディス、同11月の伊藤園レディスの3打差が最大だ。「今年最初の大会なので、合宿でやってきたことをする。できることを頑張りたい」。“逆境”も乗り越えた韓流美人が、勝負の最終日に挑む。(浜田 洋平)

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