◆米女子プロゴルフツアーメジャー第1戦 ANAインスピレーション最終(2日、米カリフォルニア州ミッションヒルズCC)
柳簫然(26)=韓国=が通算14アンダーで並んだトンプソン(22)=米国=とのプレーオフを制し、2011年全米女子オープン以来の海外メジャー2勝目、米ツアー通算4勝目を手にした。上原彩子(33)=モスバーガー=は71で回り3アンダーで27位。72の宮里藍(31)=サントリー=は1アンダーの40位。日本ツアー2年連続賞金女王の韓国、イ・ボミ(28)=延田グループ=は5オーバーの66位。
まさかの事態で優勝が転がり込んだ。夕暮れのプレーオフ1ホール目。1メートルのバーディーパットを沈めた柳簫然が思わず涙を流した。「この状況が信じられない」。誰もが予想しなかった展開の逆転劇で主役を演じ、18番グリーン脇の池へダイブ。優勝者の恒例行事で歓喜に浸った。
首位を走っていたトンプソンが12番を終えたところで異例の罰打を通告された。第3ラウンド(R)の映像を見た視聴者から、17番グリーンでマークした場所とは異なるところからプレーを再開したと指摘があり、競技委員がチェック。誤所からのプレーとスコア誤記と判断され、計4打の罰が科された。
最終R6ホールを残した時点で通算スコアは16アンダーから12アンダーとなり、動揺を隠せず目に涙を浮かべながらプレー。それでも、飛ばし屋の22歳米国人はプレー同様にメンタルの強さを発揮。直後の13番で7メートルのバーディーパットをねじ込むなど意地を見せプレーオフに持ち込んだ。
プレーオフでは「USA」コールが響く中、柳に軍配が上がった。トンプソンは「本当に残念だが、仕方ない。強く戦った自分を誇りに思う」と気丈に話した。