“かわいこちゃんハンター”成田美寿々、3差4位でキム・ハヌルにロックオン


13番、バーディーパットを決めた成田美寿々は力強くガッツポーズ

13番、バーディーパットを決めた成田美寿々は力強くガッツポーズ

 ◆報知新聞社後援 女子プロゴルフツアー メジャー第1戦 ワールドレディス サロンパスカップ第3日(6日、茨城・茨城GC西C=6670ヤード、パー72)

 6打差6位から出た成田美寿々(24)=オンワードHD=が71で回って通算3アンダー。3打差4位に浮上し、3年ぶりの大会制覇へ好位置につけた。何度も美人ゴルファーの優勝を阻んだことから「かわいこちゃんハンター」の異名を持つ。首位は通算6アンダーで、母国の韓国では「スマイルクイーン」と呼ばれるキム・ハヌル(28)=HITE JINRO=。成田が得意のコースで、またも美女撃破を狙う。

 絶対に負けたくない。ラウンド後、成田の表情は一変した。リーダーボードを見つめると、闘志に火がついた。「一番上に(キム)ハヌル。またかわいこちゃんだ。ハハハッ」と豪快に笑った。過去に香妻琴乃や藤田光里を撃破し優勝した経験を持つことから自らを「かわいこちゃんハンター」と呼ぶ。負けず嫌いの24歳が、燃えないはずがなかった。

 ピンチに強い。5番パー5、密集した林の中からの第2打。目前の枝にも、ラフにも臆することなくピン方向を狙った。5ウッドで脱出に成功すると、残り約60ヤードの第3打を3メートルに寄せてバーディーを奪った。時に強風に悩まされながら、手堅いプレーを見せて3日連続での71。3差4位に浮上し「今日は悪くない」とうなずいた。

 逆境でもぶれないスイングは「野球のバットを振って」身につけた。上昇志向が強く、オフは筋トレが日課だった。ただ、昨年に背中を痛めた影響から今年は断念。筋トレの代わりとして今オフは練習後に必ず、重さの違う2本以上のバットを振り続けた。父・俊弘さん(62)は「ヘッドスピードが上がったし、キレが良くなった」と明かす。17番ではドライバーで約290ヤードをかっ飛ばした。

 今年は自身が14年に勝って以来、3年ぶりに西コースでの開催。同年には2打差2位から最終日に67で回って、逆転でメジャー初制覇を果たした。開幕直前にはワインを手に14年大会のビデオを見た。「記憶がよみがえっている。楽しく回れてます」。最終18番でボギーをたたく内容にも、気落ちする様子は見られない。東コースに移った15年以降は外国人選手が2年連続で優勝中。「日本人の手に優勝カップを持ってきたい。最初からエンジンをかけていく」と大爆発を予告した。

 今大会は韓国で「セクシークイーン」と呼ばれるアン・シネが連日、肉体美を強調した衣装でプレーし、話題をさらった。最終日で自らが着用する衣装を問われた成田は「私はミニスカートははきませんよ」と苦笑いしながら拒絶した。見せるのはプレーと実力。主役の座は、美女ハンターが頂く。(高橋 宏磁)

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