宮里優作、地元で2戦連続V!聖志&藍に続く“3きょうだい沖縄V”達成


表彰後、家族とともに記念撮影を行う宮里優作(中央、左から兄・聖志、父・優さん、1人おいて母・豊子さん、妹・藍=カメラ・渡辺 了文)

 ◆報知新聞社後援 男子プロゴルフツアーメジャー第1戦日本プロ選手権日清カップヌードル杯最終日(14日、沖縄・かねひで喜瀬CC)

 第3ラウンド(R)の残りと最終Rが行われ、宮里優作(36)=フリー=は第3R15番から出て1つ伸ばすと、最終Rを8バーディー、2ボギーの66。通算12アンダーで逆転優勝し、自身2度目の2戦連続Vで通算5勝目、メジャー2冠を達成した。地元・沖縄で家族が見守る中、兄・聖志(きよし、40)、妹・藍(31)に続く「3きょうだい沖縄V」。賞金ランクでもトップに立ち、史上初の選手会長賞金王も見えてきた。

 優作が18番で20センチのパーパットを沈めると、ギャラリーから祝福の指笛が鳴り響いた。選手会長はそのままグリーン上で、地元の宴席などで踊られるカチャーシーを披露した。「沖縄の血が騒いだ。沖縄で勝ちたかった」。故郷で10年ぶりに開催されたメジャーを制して感慨に浸った。

 グリーン脇では両親が涙を流し、3きょうだいは抱き合って喜びを分かち合った。04年に藍がダイキンオーキッドレディスを制し、聖志の唯一の優勝も同年に行われたアジア・ジャパン沖縄オープン。“沖縄全員V”を達成し「何かあるんでしょうね。マブヤー(沖縄の方言で魂)がついている」とうなずいた。

 スタート前、レッスンプロの父・優さん(70)に「今日は冷静に勝ちに行く」と宣言した。首位の谷口を4番で逆転すると、声援を味方に前半で6バーディーを量産。「アイアンショットが良かった」。12、13番も連続で取って勝負を決め、日米通算23勝の藍をして「いい精神状態でできていた。一皮むけた」と言わしめた。Vスピーチでは「宮里家のゴルフは母(豊子さん、66)がいなければ始まらなかった。おやじにゴルフを教えたのは母。いつもありがとう」と感謝し、最高の母の日Vを贈った。

 温暖な気候と雄大な自然が広がり、ボール拾いなどボランティアをすれば練習場でジュニアから料金を徴収しないなど、育成環境が充実するゴルフ強豪県。沖縄の代表的存在である一家でつかんだ今回の優勝は意義深く、会場にいた多くのジュニアに「彼らがプロになるまで頑張るので、上がってきてほしい」と語りかけた。2戦連続Vで賞金ランク首位に浮上。選手会長初の賞金王も見えてきた。「大きなタイトルを取れたのは自信になる」。日本プロ覇者の称号を得て、頂点へ突き進む。(岩原 正幸)

 ◆宮里優の記録アラカルト  【選手会長として】  ▼2戦連続V 初めて。  ▼メジャーV 92年日本プロの倉本昌弘、14年日本オープンの池田勇太に次ぐ3人目。  ▼年間複数V 86年杉原輝雄2勝、92年倉本昌弘3勝、01年片山晋呉3勝に次ぐ4人目。  ▼賞金王 01年片山の賞金ランク2位(1億3343万4850円)が最高。  【その他】  ▼2戦連続V 13年最終戦の日本シリーズJTカップと14年開幕戦の東建ホームメイトカップに次ぎ2度目。

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