谷原、日本人3人目快挙ならず…9差10位


 ◆アイルランドオープン 欧州男子ゴルフツアー最終日(9日、ポートスチュワートGC)

 首位と2打差の4位で出た谷原秀人(38)=国際スポーツ振興協会=は1イーグル、1バーディー、2ボギーの72で通算15アンダーの10位。青木功(74)=フリー=、松山英樹(25)=LEXUS=に続く日本人3人目の欧州ツアーVは逃したが、全英オープン(20~23日・ロイヤルバークデールGC)へ自信を深めた。松山は68で13アンダーの14位。ジョン・ラーム(スペイン)が24アンダーで優勝。

 谷原は4番でバーディーを奪い、1打差の3位で首位に重圧をかけた。10番終了時点で8打差に突き放されたが、13番のイーグルで4打差3位と食らいついた。最終的には15アンダーの9打差10位。日本ツアー通算14勝の38歳は青木、松山に次ぐ欧州制覇を逃したが、最後まで戦い続けた。

 「ショットもパットも思うようにいかなかった。それでスコアをうまく伸ばせなかった。毎日天気が変わる中でもいいプレーができるように、全英オープンに向けて練習したい」

 全英オープンと似たようなリンクスコースで予行演習となった。「風の強弱がなかなか分からない。グリーンの速さもホールによって違う」という難しさを克服し、3日目までボギーは2つ。雨の降る悪天候の中で結果を残した。

 今季は海外ツアーが主戦場。東北福祉大の後輩・松山と過ごす時間が多く、6月の全米オープンでは弟分と練習ラウンド。「英樹の笑顔、見ました? 先輩も後輩に気を使って頑張っているんですよ(笑い)。英樹を見て自分の課題も見えるし、相乗効果だね」。松山が同大会2位に入ったのは、谷原の影響も大きい。

 2人は連日のように一緒に食事。欧州ツアーは多くの大会で選手に運転手付きの車が無料で貸し出され、ホテルの予約もツアーに伝えるだけで完了。試合に集中できた。「僕にとってはやりやすい。みんながフレンドリーなところが好き」。目尻のシワには充実感が詰まっていた。

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